川下企業の動向

 マザーボード(MB)大手各社の合計出荷数量は550万枚で対前年同月比(YOY)-23%、対前月比(MOM)+14%。主要4社全社でMOM増加。YOYでは4社全社が減少。3月のMB出荷枚数はPegatron(Asustek Computer)が約160万枚(MOM+23%)、Gigabyte Technologyが約160万枚(同+3%)、Micro-Star International(MSI)が約100万枚(同+12%)、Elitegroup Computer Systemsが約140万枚(同+21%)。第1四半期の主要4社合計出荷量は対前期比(QOQ)こそ-4%と小幅減少にとどまったが、YOYでは-19%と決して良好な値ではなかった。

 ノートブックPC大手の合計出荷数量は推定1430万台(YOY-4%、MOM+10%)と5社中4社でMOM増加。タイ洪水に伴うHDD不足のノートブックPCへの影響については、1月一杯でほぼ終息した。1月のノートブックPC出荷水準が低かった反動もあり、2月、3月の出荷数量は強めであった。第1四半期のノートブックPC大手各社合計出荷数量は2月、3月の上ぶれによりQOQ-7%とまずまずの値(当初想定は例年より若干弱めのQOQ-15%)。

 携帯電話アセンブリ関連の合計出荷数量は推定200万台。YOY+10%、MOM+7%。Compal Communicationsが11年第4四半期からNokiaのWindowsベースのスマートフォン出荷開始を契機に、数量が上向きに転じたものの、最終需要は思いのほか伸びず、第1四半期後半から再び失速気味である。なお、上記合計出荷量には含めていないが、自社ブランドのスマートフォンを展開するHTCの3月推定出荷数量は280万~300万台(MOM3割増)とMOM増加。連結売上高は308.80億NTドル(YOY-16.6%、MOM+52.2%)。しかし、第1四半期出荷数量合計は約700万台と計画800万~850万台に未達と厳しい状況が続く。