製造業での設計開発・生産技術などに用いるIT(情報技術)関連システム について基礎知識や最新動向を解説するとともに、ニュースを紹介するコーナーです。ITシステムのよりよい使いこなしのための情報を提供します。
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製造業での設計開発・生産技術などに用いるIT(情報技術)関連システム について基礎知識や最新動向を解説するとともに、ニュースを紹介するコーナーです。ITシステムのよりよい使いこなしのための情報を提供します。
目次
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<キーワード解説>BOM─設計・製造業務の基本情報
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<キーワード解説>ModelicaとFMI─構想設計段階で役立つCAE規格
「Modelica」は、電気、ソフトといった要素を含む機械システムなどのシミュレーション・モデルを記述するのに用いる言語。機械製品の設計においてCADデータを作成する前の構想設計段階で、システム全体の挙動の把握に用いる「1Dシミュレーション」などで多く使われている。 FMI(Functional …
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<キーワード解説>3Dプリンタの「サポート」
サポートとは、3Dプリンタのように断面形状を積み重ねていくことで立体モデルを造形する手法(積層造形)において、立体モデル以外に造形した仮の部分のことを指す。サポートは元の3Dデータにない形状で、これをわざわざ造形し、造形完了後に除去する必要がある。
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<キーワード解説>オープンソース
CAEツールやPLMツールなど、製品開発業務に用いるソフトウエア(以下、ソフト)で「オープンソース」と呼ばれるものが増えてきた。基本的なメリットはライセンス料金がかからないことだが、その意義はコストだけではない。
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<キーワード解説>Simulation Lifecycle Management (SLM)
設計技術者がCAEによるシミュレーション計算を多用するようになったことから、シミュレーションのモデル、計算方法、計算結果などを共有したり再利用したりするケースが増えてきた。2000年代中ごろから、このシミュレーションに関するデータと計算手続き(ワークフロー)を管理することを指して、仏Dassaul…
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<キーワード解説>パラメトリック・モデリングとダイレクト・モデリング
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機構解析ツール
柔らかく微妙な動きの再現を通して 駆動系の部品選択の検討も容易に
回転軸や可動アームなどから成る機構全体を捉え、部品にかかる負荷を計算する。以前は軸やアームは剛体という前提だったが、変形や振動を扱うための開発が進んだ。モデル上で部品を入れ替え、全体の動作に現れる差を見る使い方も可能になった。
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ハーネス設計ツール
大規模な製品の内部にある配線を3D設計 メカ設計とエレ設計の連携を支援
精密機器、メカトロニクス製品などの内部空間には多くのハーネスが組み込まれる。これを3Dデータで検討することで、従来よりも早い時期に経路の検討が可能になる。3D-CADの他、デジタル・モックアップ・ツールにも専用機能を備えたものがある。
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3次元プリンタ ≪改訂版≫
実物を素早く安く手に入れ、形状や物性を確認 治具や試作型向けに用途の幅が広がる
ITの活用によってより突っ込んだ設計検討や新たな開発が可能になる中で、そのデータをより綿密に検証したいというニーズも強まってきている。それに応えるツールの1つが3次元プリンタだ。設計段階で3次元データが存在していることが多くなった昨今、その存在感が増している。
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PLMツール
多様で複雑な情報を管理 業務の文脈に沿って整理して見せる
製品設計データを管理し、業務の状況に応じて適切に情報を提示するのがPLMツールの役割だ。そのカバー範囲と、データ管理のきめ細かさについては、改良が進んできている。導入の難しさを軽減するため、クラウドサービスでの提供も始まった。
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加工シミュレーション・ツール
新材料や新工法での検討に役立つ 生産技術での検証から設計へと用途拡大
加工を実行する前に、意図通りの結果を得られるか検証する加工シミュレーション。ベテラン技術者の勘だけでは処理できない新材料や新工法で活躍の場が広がる。対象はこれまで生産技術者だったが、設計検討用途で使われることも増えている。
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ミッドレンジCADの板金部品設計機能
曲げ加工の伸びを自動計算して展開形状に
製作工程での修正の手間を軽減しコストを削減板金部品は、金型を製作するほど大量には造らない製品などによく使われる。この板金部品の設計専用に使う機能が充実しているのが、いわゆるミッドレンジCADである。板金としてエラーのない形状を3次元でモデリングでき、データを製作工程につなげられる。
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デジタル・モックアップ・ツール
部品の多い製品の検討に有効 生産技術面の用途での利用も拡大
デジタル・モックアップ(DMU)は、製品の設計内容を検証するためのコンピュータ内の仮想的な試作品。DMUツールは、3D-CADに比べて操作が容易で、多くの部品で構成する製品の検証もやりやすい。生産技術面での検討機能も充実し、VR(仮想現実感)技術の応用も始まった。
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流体解析ツール
機器の熱設計で重要に大規模計算を手軽に実行可能
気体、液体の流れをシミュレーションする流体解析。数年前までは、自動車の車体周りの空気流のような、ハイエンドの解析専門の技術だった。現在は熱の計算と組み合わせた形で、機器の熱設計などに用途が広がっている。
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構想設計用ツール
少ない情報で素早く全体を検討 試行錯誤を効率的に実施
細部の設計を詰める前に、製品の大枠を要求仕様に基づいて決めていく構想設計。その構想設計の支援を目的とするツールが増えている。新機構の実現だけでなく、既存製品の改良設計や流用設計にも有効だ。
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3次元スキャナ活用の基礎知識
実物の表面形状を点群で表現 寸法だけでなく幾何形状を評価可能に
実物の表面形状を非接触で計測する3次元スキャナ。検査やリバース・エンジニアリングなど、その用途は多彩だ。ハードウエア/ソフトウエア両面で性能の向上が進み、低価格な製品の登場で導入のハードルも低くなった。3次元スキャナの活用を検討しようとする際に必須の基礎知識を解説する。
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1次元シミュレーション・ツール
構想設計での性能つくり込みに有効 短い時間で製品全体の挙動を計算
具体的な形状を決める段階の前に、製品全体の挙動を大まかに検討し、主要な諸元が妥当であることを検証できれば、その後の手戻りは大きく減る。数式で計算モデルを表す1次元シミュレーションを用いると、短時間で幅広い検討が可能だ。
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3次元CADデータの変換と活用
ファイル単位の変換から部分変換へ 用途に応じてデータ内の情報を取捨選択
3次元CADで作成したデータを、他の3次元ソフトで読み込み、表示、編集するためには、データ形式の変換が必要になる。現状はファイルを単位とする変換が主流だが、データの利用目的や作業の進行状況に応じて、必要な部分だけを変換する考え方が浮上している。
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CAEによるマルチフィジックス解析
力、流れ、熱、電気が相互に関係する設計課題 シミュレーションで現象を的確に把握
現実の製品開発で遭遇する問題は、力学だけ、電磁気学だけといった、特定の分野に閉じたものであるとは限らない。CAEツールのカバー範囲が広がり、複数の理論的枠組み(マルチフィジックス)を必要とする解析が、容易になってきている。
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3次元プリンタの仕組み
実物を素早く安く手に入れ、形状や物性を確認 治具や試作型向けに用途の幅が広がる
ITの活用によってより突っ込んだ設計検討や新たな開発が可能になる中で、そのデータをより綿密に検証したいというニーズも強まってきている。それに応えるツールの1つが3次元プリンタだ。設計段階で3次元データが存在していることが多くなった昨今、その存在感が増している。