日本は独特の優れた「技術」にあふれた国です。そしてグローバル市場には手つかずの需要が眠っています。でも「技術はあっても売る技術がない」のが日本の弱点。世界で勝負し、高価格で長期的に買ってくれる顧客を創造する。そのカギを握るのが「ブランド主導のビジネス戦略」です。日本の技術産業最前線の皆様を世界への道と未来への夢に向けてナビゲートすべく、グローバルブランド激戦区中国の現場から、ブランドコンサルティングを業とする筆者が実戦的なブランド論をお届けします。
ブランドで攻める~日本発、中国へ。世界へ。
日本は独特の優れた「技術」にあふれた国です。そしてグローバル市場には手つかずの需要が眠っています。でも「技術はあっても売る技術がない」のが日本の弱点。世界で勝負し、高価格で長期的に買ってくれる顧客を創造する。そのカギを握るのが「ブランド主導のビジネス戦略」です。日本の技術産業最前線の皆様を世界への道と未来への夢に向けてナビゲートすべく、グローバルブランド激戦区中国の現場から、ブランドコンサルティングを業とする筆者が実戦的なブランド論をお届けします。
目次
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【ブランドの要諦:その7】「ブランド戦略の自動生成」-- グローバル競争を勝ち抜くブランド測定システム
8月25日、北京の通称「鳥巣(ニャオチャオ)」スタジアムの隣にあるコンベンションホール「国家会議中心」で実施された「中国品牌領袖峰会」(英文呼称は「China Brand Leader Summit」)に招聘されてスピーチをしてきました。
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【ブランドの要諦:その6】「ソーシャル・ブランディング」-- ブランドが象徴する企業や製品の社会的正統性
今、中国のビジネスオーナーたちの間で密かにキーワードとなっているのが「国内品牌国際化」です。国営・民営を問わず「世界の工場」としてもともと外国企業との合弁や海外向けOEM、あるいは国内市場向け低価格商品の製造からスタートした中国企業は、既にグローバル水準の製造技術やデザイン力を備えてきています。それ…
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【ブランドの要諦:その5(続き)】「エクスターナル・ブランディング」--ブランド発信のあの手この手
5月19~21日、中国は天津で「第8回世界ラーメンサミット(World Instant Noodles Summit)」が開催されました。世界中のインスタントヌードル関連企業が一同に会するこのイベントはWINA(世界ラーメン協会)主催で、1997年の東京大会を皮切りに世界各国で隔年で実施されます。今…
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【ブランドの要諦:その5】「エクスターナル・ブランディング」--相手に届き、心に響く、ブランド発信の方法論
4月23日、第12回北京モーターショー(中国語では「北京国際汽車展覧会」)が開幕しました。23日はプレスデー初日で、朝一番から各メーカーともVIPやメディアを招待して新車発表会を華々しく実施しました。私もブランドコンサルティングのクライアントである某中国メーカーに呼ばれて参加してきました。会場の「北…
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【ブランドの要諦:その4】「インターナル・ブランディング」--日本企業の最大の強みを活かせ
3月2日~4日に開催された日本女子プロゴルフツアーの開幕戦「ダイキン・オーキッド・レディス」で新人の斉藤愛璃選手が初優勝を飾り大変話題になりましたが、彼女のウェアの右肩に控えめに「Lenovo」のロゴが入っていたのにお気づきになったでしょうか? 実はレノボ・ジャパンは3月1日に斉藤選手とのスポンサー…
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【ブランドの要諦:その3】「アイデンティティ」~未来の自分を定義する
アメリカのプロ・バスケットボールリーグ「NBA」はNew York Knicks所属のJeremy Lin選手の大活躍に沸いています。台湾出身の両親の間にロサンゼルスで生まれ、ハーバード大学を経てドラフト外でNBAの世界に入ってきたLin選手はアメリカでは「台湾系アメリカ人」と言われますが、ここ中国…
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【ブランドの要諦:その2】夢を見続ける力--Lenovoがグローバルブランドになれる理由
中国の春節休暇を利用してこの原稿を書いています。元旦に相当する1月23日、私は仲の良い北京大学ジャーナリズム&コミュニケーション学院教授の陳剛氏のお誘いを受け、これまた友人の清華大学美術学院教授の馬泉氏たちと正月昼食会を楽しみました。陳剛教授は1月9日に「クリエーティブ・コミュニケーション・マネジメ…
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【ブランドの要諦:その1】「そもそも、ブランドって何の役に立つの?」に答える“Relevance”とは
11月26日(土)~27日(日)、私は湖南省長沙の湖南大学ジャーナリズム・コミュニケーション&映像芸術学院に招かれてブランドセミナーを実施してきました。その母体である「嶽麓書院」の創立(宋代976年)に遡ると実に1000年以上の歴史を誇る名門・湖南大学の学生は、毛沢東の出身地である地元湖南省をはじめ…
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中国市場の「ブランドの戦い」に「日本の常識」で勝てるのか?
「もう間に合わないかもしれない」。そんな思いで今原稿を書いています。私は北京在住5年8カ月、ブランドコンサルティングを専門として日々刻々成長を続ける中国ビジネスの荒波の中で生きています。このコラムを読んでくださる皆様に、「グローバル市場に進出し、成功を収め、定着するための現場感覚100%の実戦的方法…