突然ですが、通勤途中のJR山手線,目黒駅と恵比寿駅にホームドアが設置されたことがずっと気になっています。

 鉄道のPlatformに掛けたシャレだというのは半分正解です。

 実は、山手線には4ドアの車両と6ドアの車両が混在しているため、ドアの位置が合わないのではないか、と心配しているのです。調べてみると、ホームドアはホーム全体に完成しているわけではなく,6ドアの車両が止まる位置にはまだ設定されていないのです。一部に組み込まれている6ドアの車両は,順次廃止するということです。

 ホームドアを設置すると、乗降位置、ひいては車両に影響を与える、というのは非常に当たり前のことに感じるかもしれません。しかし、これはさまざまな車両に常に適合するべき『プラットフォーム』にとっては生命線となる事柄です。同じホーム上の変化でも、売店を設置したり、待合室を設けたりすることは車両に影響を与えません。しかし、ホームドアは電車とホームの間のインタフェースを変えるのです。

 プラットフォームを考える上で「インタフェース」は避けて通れません。

 プラットフォームに色々なオプションがつながるようにするには、切り口が明確である必要があります。切り口というと、プラットフォームとオプションを切った断面のような感覚を受けますが、予め設計する対象なので“継ぎ手”と捉えた方が良いでしょう。プラットフォームという未完成品を完成させるための継ぎ手がインタフェースとなります。

 設計に着手する前に、この継ぎ手に対する構想が練られている必要があります。これができていないと、どんなことが起きるのか、以前取り上げた新しい“携帯型AM/FMラジオの開発”現場を見てみましょう。