竹内 健の「エンジニアが知っておきたいMOT(技術経営)」
目次
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エンジニアリングデザインがメーカーを救う
ソフト・ハード融合の本質はマネタイズの革新
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STAP細胞の報道に感じる違和感、研究マネジメントも研究のうち
研究者に求められるMOT(技術経営)とは
STAP細胞の事件についてこういった報道を見るにつけ、かなりの違和感を覚えます。というのも、理研や産総研のような独立行政法人(独法)や大学のように、公的な資金(税金)を頂いて研究を行う研究者にとって、研究マネジメントは研究と同じくらい重要だからです。今回のSTAP細胞の件は、MOT(技術経営)の失…
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IoT(モノのインターネット)ではシステムLSIの失敗を繰り返してはいけない
少量多品種でロングテールは「いつか来た道」
社会の至る場所、橋やトンネル、ビル、鉄道などのインフラから農場、工場、さらには自動車、家電、人体などにセンサを配置してデータを収集し、通信網を通じて集めたデータを解析することで新しい知見や価値を生み出そうとするのがIoT(Internet of Things)です。FacebookやTwitter…
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「モノのインターネット」では「お客様のために」だけでは不十分
バリューチェーンの中の異業種の協力と競争
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私どもの技術者は半導体メーカーの技術者ほど技術一辺倒ではないのです
技術者がビジネスモデルを考えることが必須の時代
もう年末ですね。今年もこのコラムを読んで下さり、ありがとうございます。2013年は日本の半導体産業にとって、明暗がはっきり分かれた一年でした。
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ライバル企業に引き抜かれたOBを活用しませんか?
自社もライバル企業も熟知するOBは知恵の宝庫
スマートフォンやパソコン、データセンターの記憶媒体として使われているフラッシュメモリの発明者、舛岡富士雄先生(東北大学 名誉教授)が文化功労者に選ばれました。文化功労者は、「文化の向上発達に関し特に功績顕著な者」(文化庁ホームページより)が選ばれるそうです。
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日本のソフト軽視はいつまで続くのか
ハードが強すぎた日本が乗り越えなければならない「慣性の法則」
ITやエレクトロニクスの分野ではハードとソフト、サービスが融合して来ていることは、GoogleやAmazon.comが自社設計のハードウエア端末を提供していることや、AppleがハードだけでなくiTuneやSiriといった特徴あるソフトを活かしたサービスで大きな収益を上げていることからも明らかです。
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少子化やワークライフバランスだけではない、女性が働き続ける必要性
先を見通せない時代では、共働きこそがリスクを下げる
少子化により労働人口が減少する日本では最近、「女性活用」が政府の重要な政策課題になっています。また、家庭や地域活動などのプライベート面と仕事を男女で分担し、バランスのとれた人生を送るワークライフバランスの観点からも、女性が働くことが奨励されています。
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大学入試で人気復活の工学部で何を学ぶべきか?
「学び方」を学ぶことこそ、生涯の財産
ソニーやパナソニック、シャープといった、日本を代表する電機メーカーが苦境に陥り、従業員のリストラも余儀なくされています。その一方、大学の入学試験では、むしろ、工学部の人気が復活しています。リーマンショック後は、理系が就職しやすいことから、「文低理高」のトレンドが鮮明になっているのです。
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変化が激しい時代に、大学で何を学ぶべきか
時代を経ても変わるスキルと、変わらないスキル
大学全入時代と言われ、大学の入学希望者の総数が入学定員の総数を超えているといわれています。以前よりも多くの割合で学生が大学に入学する時代ですから、大学はもっと職業訓練学校のように、仕事で直接的に役に立つスキルを学生に教えるべき、とも言われています。
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技術を極めるだけでは生き残れない
専門性と多様な経験の組み合わせが必要に
日本の電機メーカーや半導体メーカーが苦しい中、なぜ、日本企業が米Apple社や米Google社に後れを取ったのか、敗因については、もう十分に分析されていると思います。
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規模は小さくてもキラリと光る、ものづくり
巨額な投資を行わないスーパーニッチ戦略
窮地に追い込まれた、日本の半導体産業。東芝のフラッシュメモリやソニーのイメージセンサなど、世界で勝ち組の事業もあるものの、システムLSI事業はどの企業も大変厳しい。
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日本のものづくり復活のカギはビッグデータの活用にあり
データ活用を阻む壁を超えるリーダーシップ
日本の製造業は、マーケティング、設計、製造、営業、保守といった様々な部門が同じ会社の中に垂直統合され、「総合力が強み」と言われてきましたが、果たして本当にそうでしょうか。
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大企業よ、さようなら。儲からなくても、忙しくても、自分の人生は自分で決めたい。
終身雇用が崩れた電機産業のエンジニア人生
経営難でリストラが相次ぐ電機産業。長らく、大手電機メーカーは日本経済にとって稼ぎ頭でした。ですから、会社は万全に見えた。安定しているから、定年まで勤めあげられるから、といった理由で電機メーカーを選んだ人も多いでしょう。
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苦境の電機産業に見る、日本型雇用の終焉
シャープやルネサスで希望退職者が殺到する矛盾
電機メーカーの多くは経営が厳しい状況で、転職は難しい。それでもなぜ、多くの従業員が希望退職に応募するのでしょうか。希望退職者の中には、退職後の転職先も決まらないまま、退職を申し込んだ人も数多く居るようです。
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似て非なる「AmazonのTIのCPU事業買収」と「国内10社のルネサス出資」
サービス・ソフト・ハードの融合にはユーザー企業の覚悟も試される
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リストラが相次ぐ電機業界、抜擢人事なくして、復活は望めない
均一の賃金カットや早期退職では体力が落ちるだけ
シャープ、NEC、ルネサス エレクトロニクス、パナソニック・・・と千人、万人の単位でのリストラが報道されています。でも、電機メーカーは、リストラの先に復活の処方箋が描けているのでしょうか。
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個人の生き残りの条件は、変わり続けること、学び続けること
これからのワークライフバランスは仕事、家庭、学びの調和
激変が続く電機業界では、企業は生き残りのために、事業の切り離しやリストラも避けられない状況です。そんな厳しい状況の中、個人が生き残るための条件は何でしょうか。
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HDD事業を売却しサービスに特化したIBMがSSDメーカーを買収するわけ
水平分業からハード・ソフト・サービス統合の時代へ
米IBM社がSSDメーカーのTexas Memory Systemsを買収することが、8月16日に両社から発表されました。IBMといえば、かつてはパソコンやHDD、半導体製品などを製造・販売し、コンピュータのハードウエアの老舗とも言えるメーカーでした。
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イチローの爽快感と日本の組織の閉塞感
実力主義が適材適所を促す、年功序列が組織の新陳代謝を邪魔してないか
イチローが7月25日に電撃的にヤンキースに移籍しました。早速、古巣のマリナーズ戦に先発し、ヒットを飛ばしました。移籍したその日に、古巣の本拠地で、古巣と対戦し活躍する。まるでドラマのような、劇的で爽やかなシーンでした。