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高輝度LEDのコストが10分の1に、塗り変わる業界地図

Jean-Christophe Eloy=Yole Developpement
2011/02/09 00:00
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 今後数年間は、大きな技術的な進化と急激に下落するコストが、高輝度LED市場の成長を強力に支えることになるだろう。そして、それはこの分野に大きな変化をもたらすことにもなる。仏Yole Developpement社は,このようなレポートをまとめた。

 パッケージングされた高輝度LEDチップの売上げは、年平均で28.2%伸びることになるだろう。我々のシナリオでは、2010年の89億米ドルから急速に成長し、2015年までに257億ドルに達することになる。液晶ディスプレイ向けLEDバックライトの需要が大きく伸び、今年と来年で50%の成長を実現するだろう。より多くのテレビやその他のディスプレイ、照明器具といったものにLEDが使用されることになるからである。

 2012年から2013年にかけては、大面積の液晶パネル用バックライトの市場が成熟し始め、成長が横ばいになる。しかし、その時までには一般照明の市場が十分に立ち上がり、次の成長の波を作り出している。一般照明向けLEDは2015年くらいまでにテレビやモニター向けLEDを抜き、高輝度LED市場における最大の応用分野になっているだろう。

 しかし、安定した成長は変化の世界を見えづらくすることにもなる。第一に、照明市場が期待通りに成長するためには、大きな技術的進歩が必要になる。一般照明の市場において蛍光灯と競争するため、性能を上げてコストを下げる必要があるからだ。実際のところ、おそらくコストは10分の1にまで下げる必要がでてくるだろう。変化は急速に起こっている。我々は最近、European Photonics Industry Consortium(EPIC)のメンバー企業から依頼され、製造技術の現状に関する綿密な調査をEPICと協力して行った。その結果、それなりに技術的改善の余地はあり、またそれを達成するためのロードマップもあることが分かった。製造サイドにおいては、スケールメリットや歩留まりの改善、処理能力の上昇などが期待できるし、技術開発サイドでは発光効率や蛍光体、パッケージングの改善が期待できる。

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 これらすべての分野において、要は現役技術の着実な改善と、それらを出し抜こうとする新たなプレイヤーによる技術開発が、競争を生み出すということだ。今日の市場のリーダーたちは、高い電流密度におけるルーメン出力の低下を避けるために、既存の技術を改善する方法を見つけられるだろうか? もっと効率的にサファイア上に均一なGaNフィルムを成長させる方法を見つけられるだろうか? また、半導体業界からの新規参入者たちは、もっと効率的で自動化された生産システムやプロセス管理を導入し、優位に立つことができるだろうか? さらに、新興企業はGaNやSi基板を使用して低コストで製造したり、蛍光体を量子ドットに置き換えたりすることができるだろうか? これらすべての分野における新たな試みは、将来性のある進展を見せている。また、すべての分野で、新たなプレイヤーは既存の序列を揺るがす十分なチャンスを持っている。

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