4年に一度のサーカーの祭典「ワールドカップ」の南アフリカ大会が始まった。E組の日本チームは,苦戦必至の下馬評を覆して,初戦のカメルーンに1対0で辛勝した。オランダ戦では惜敗したが,25日のデンマーク戦の勝敗によっては決勝トーナメント出場も夢ではない。

 休日,家電量販店のテレビ売り場に出かけると,家族連れでごった返している。店員によると,日本チームの活躍をブラウン管式テレビではなく,「大画面・高精細画像の液晶テレビやPDPテレビで今すぐに買って見たい」という客が多いと言う。今なら,エコポイントも付くし,加えて電気料金も安くなるという。

 筆者は比較的客の少ない平日の午前中に近くの家電量販店に出かけ,3D(3次元)映像やバックライトにLEDを採用した最新の液晶テレビやPDPテレビを観て回った。そこで,暇そうな店員にたずねてみた。

「この省エネラベル,それぞれどういう意味ですか?」

 すると,店員は次のように答えてくれた。

「まず,この星の数。多いほど,省エネ性能が優れています。この目標年度2012年度に対して省エネ基準達成率138%とあります,この値が高いほど省エネ性能が優れています。100%以上だと,星が5つ付きます」

 さらに,やり取りを続けた。

「この年間消費電力量は?」
「この4月に改正された省エネ法にのっとり,計算されています」

「でも,例えば液晶テレビだと画面の明るさの設定で消費電力が変わりますね」
「そうです。ですから,メニューから映像モードをスタンダード・モード,あるいは標準モードに設定して測定します」

「なるほど!」

算出時のテレビ画面の明るさは?

 液晶テレビやPDPテレビの年間消費電力量の算出方法は,「平成18年3月29日 経済産業省告示 第48号の2項 エネルギー消費効率の測定方法」に記載されている。

 画面の明るさに関しては(4)?の中に「ただし,液晶テレビにあっては,コントラスト及び明るさ並びにバックライト調整,プラズマテレビにあっては,コントラスト及び明るさ調整は,標準状態(一般的に家庭で使用するメーカー推奨条件)に設定すること」とある。先ほどの店員さんの説明のように,「スタンダード,あるいは標準」モードで算出することになっている。

メーカー推奨用条件とは

 それではメーカー推奨の『スタンダード・モード,あるいは標準モード』とはどのようなものなのか?

 再び店員さんにたずねてみた。

「ここに並んでいる5台のテレビ(A社2台,B社1台,C社1台,D社1台)の映像設定をすべて『標準かスタンダード』にしていただけますか?」