図1●世界のブランド別ノート型パソコン生産台数の推移(2006年〜2009年実績,2010年予測)
図1●世界のブランド別ノート型パソコン生産台数の推移(2006年〜2009年実績,2010年予測)
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 2009年のノート型パソコン市場は年初の予想を上回る好調ぶりだった。2009年のノート型パソコン生産台数は対前年比11.2%増の1億5054万台と二桁成長を維持した(図1)。年初は世界同時不況のために,マイナス成長を予測するメーカーもあったが,終わってみれば成長率は鈍化したものの,二桁成長だった。2010年は成長率が一段と上昇して,同20.7%増の1億8168万台になると日経マーケット・アクセスは予測した。

Acer社が4.4ポイント増のシェア18.3%

 ブランド・シェアを見ると,2009年は台湾Acer社の躍進が目立った。対前年比4.4ポイント増の18.3%に達し,米Dell社(11.8%)を抜いて,米Hewlett-Packard社(19.8%)に次ぐ2位となった。その原動力となったのが低価格ミニノート型,いわゆるネットブックだ。

 Acer社は機種数を限定することでコストを抑え,コスト・パフォーマンスの高さで販売数を増やした。販売数が増えたことで,さらにコストが下げられる好循環に入った。また,2009年に市場が拡大した中国でシェアを伸ばしたことも同社の躍進を後押しした。