キーワードとしては、一般の消費者が使いそうな「Wii」「DS」「PS3」で試してみた。それぞれのキーワードについて2004年から比較した結果が以下の図である。

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 2004年から2006年第3四半期までは、ほぼDSの一人勝ちである。これは当然。WiiとPS3の発売は2006年第4四半期で、発売は公表されていたとしても、まだ店頭には並んでいない。

 WiiやPS3の発売直前くらいからWiiの検索数が急増する。大ヒットしたゲーム・ソフト「Wii Sports」と共に,Wiiの販売が好調だったことに関連していそうである。PS3は略称なので単純には比較できないかもしれないが、WiiとPS3の検索数の差は、その後の販売数と相関がありそうだ。2009年後半に、PS3の検索数がWiiを超える動きを見せた。これは、従来よりも小型の新しいPS3が登場したからだろう。ただ、最近は再びWiiがトップに躍り出ている。任天堂がWiiを5000円値下げしたタイミングと一致している。

認知・興味・検索・購買・共有のモデル

 ネット検索から消費者の購入につながる一連の流れは、最近「AISAS」というモデルで説明されることが多い。恐らく、耳にしたことのある読者は少なくないだろう。AISASは、「A:Attention(認知)」「I:Interest(興味)」「S:Search(検索)」「A:Action(購買)」「S:Share(体験の共有)」の頭文字をつなげたものである。

 まず、消費者はテレビや雑誌で商品の存在を知る(Attention)。何度も見たり聞いたりしている内に興味を引かれると(Interest)、その商品についてインターネットで検索する(Search)。