パソコンの世界生産,2009年は当初予測より減少幅縮小し2億8900万台,2013年まで年率平均5.6%増で成長
日経マーケット・アクセスの予測によると,2009年のパソコン世界生産台数は前年比3.7%減の2億8900万台になる(図1)。2009年7月時点では,世界不況の影響を受けて対前年比5.0%減の2億8500万台と見ていたが,新興国需要が好調であることに加え,先進国でも一般消費者需要が底堅いことを受けて,予測を約400万台上方修正した。この結果,対前年比の減少幅は1.3ポイント改善した。
2010年以降は前回予測から変更していない。今後4年間,年率平均5.6%増で成長して2013年には3億6000万台になる。
ノート型がデスクトップ型を上回る
今回のパソコン生産台数の上方修正の原動力はノート型である。企業向けデスクトップ型機が世界不況の影響で低迷していることと相まって,ノート型の生産台数構成比は52.2%と初めてデスクトップ型を上回る。
ノート型成長の中でも小売価格500米ドル程度の低価格ミニ・ノート型機が伸びている。主に米Intel社製のCPU「Atom」を搭載して,重量は1kg前後,1G〜2GBのメモリーに10型程度か,それ以下の液晶ディスプレイを備える。2007年に台湾ASUSTeK Computer社が製品化して以降,主要パソコン・メーカーのほぼ全社が製品ラインアップに加えるようになり,登場以来わずか2年間でノート型生産台数の19.8%を占めるまでに拡大した。
低価格ミニ・ノート型の躍進によって,2009年のパソコン生産台数は,前年より5〜10%の落ち込みが目立つ他のデジタル家電に比べて軽微にとどまりそう。しかし,低価格化により,1台当たりの利益は大きく減少したと見るべきだ。ここで以前からノート型のシェアが半数を超えている日本市場を,世界の先行指標として取り上げる。日経マーケット・アクセスがGfK Japan(正式社名 ジーエフケー・マーケティングサービスジャパン)の協力を得て会員向けサイトで毎週報告している「家電量販店の販売実績」によると,ノート型(低価格ミニ・ノート型を含む)の平均販売価格は,2009年1月上旬の新製品切り替え前の在庫整理を除けば,4月に10万円を下回り,7月中旬以降は8万円台に下がった。2009年10月時点では対前年同期比で約26%下落した(図2)。
2013年にはノート型の生産構成比が7割超に
ノート型パソコン,特に低価格ミニ・ノート型が今後もデスクトップ型を含むパソコン全体の生産台数に占める構成比を高めることは間違いない。本誌は,一般消費者向けは好調を維持し,企業向け投資が2010年以降,緩やかに回復するとのシナリオを基に2013年までのタイプ別生産台数を予測した。2013年には低価格ミニ・ノート型を含むノート型の構成比が7割を超えるだろう。
ノート型の内訳では,低価格ミニ・ノート型の拡大率は徐々に低下するものの,高い伸びを続ける。今回の予測では低価格ミニ・ノート型の成長率は,2009年ベースの4年間で年率平均30.7%増,低価格ミニ・ノート型を除くノート型も同8.5%増で成長する。対照的にデスクトップ型機は年率平均6.6%で減少する。
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