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夏草の繁る廃線跡で地球温暖化について考えた夏休み

田島 進=主任編集委員
2008/08/28 19:40
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 子供の頃,北陸の小さな町に住んでいた。家の近くに電車の終着駅があって,ある夜,私は父に連れられて電車を見に行った。誰もいない淋しいホームで電車の中を恐る恐るのぞき見ていると,突然,「乗るんですか」と言う車掌の大きな声がして,ずいぶんびっくりしたことを覚えている。昭和30年の11月,私が2歳半のときのことだ。

 なぜそんなに幼い記憶なのに,年月まではっきり分かるのだろうか。父が私に電車を見せたかったのは,その路線がまもなく廃止されることになっていたからである。廃線の記録をインターネットで調べて,時期がわかった。ちょうどその頃から,日本は徐々にモータリゼーションの時代を迎え,全国の電気鉄道,路面電車,旧国鉄の支線/幹線が,相次いで営業休止に追い込まれて行った。

 そんな幼児体験があるせいか,使われなくなった鉄道の跡を探すのが好きである。地方に限らず東京の筆者の自宅周辺でも廃線跡は随所にある。何となく不自然な盛り土の道や,高い並木に囲まれた遊歩道などが,調べてみると鉄道の跡だったりする。古い地図を見ながら,列車が走っていた当時の賑わいを想像するのは楽しい。

政府の補助金と無謀な計画

 日本でたくさんの私鉄が建設されたのは明治の末期から大正にかけてのようだ。官営事業だけでは鉄道普及に限界があるとして,政府は「軽便鉄道補助法」というものを1911年(明治44年)に公布している。鉄道事業者に対して補助金が給付されるようになったことで,全国各地の実業家,資産家がこぞって鉄道事業に乗り出した。

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