「携帯型コンピュータと通信機能を融合した,新しいコンセプトのコンピュータの登場が近い。従来のノート・パソコンや電子手帳などとはまったく違う。時間と場所の制約を受けずに,他の人にメッセージを送ったり,データベースへのアクセス,さらに情報の加工を簡単に行なえる。従来の紙媒体とうまく調和をとりながら,メディアを目指す——」

システム手帳型パソコンの誕生
1990年ごろ,国内メーカーはノート・パソコンと電子手帳の間にある市場の開拓を目指していた。
『日経エレクトロニクス』,1990年11月26日号,p.117から。

 1990年11月26日付の『日経エレクトロニクス』の特集にこうある。記事のタイトルは「通信機能と融合した携帯型コンピュータ登場へ」。超小型パソコンの将来像を予測する特集だった。きっかけは,ノート・パソコンよりも小振りなパソコンを,国内メーカーが相次いで投入したことである。ソニーの「PalmTop(PTC-500)」,京セラの「Refalo(リファロ)」,NECの「PC-98 HA」など,いずれもA5判(210mm×148mm)に近い大きさだった。

『日経エレクトロニクス』,1990年11月26日号,p.124から。 『日経エレクトロニクス』,1990年11月26日号,p.122から。
 
『日経エレクトロニクス』,1990年11月26日号,p.123から。