低コスト化を追求したホンダの新型「インサイト」,モータや電池ユニットの製造設備を新設
ホンダが2009年2月5日に発表した新型「インサイト」は,189万円からという価格設定を実現するために,さまざまなコスト低減を実施している。特に,ハイブリッド・システムは構成するモータや電池ユニットなどの部品点数の削減や製造能力の向上などを図り,「コストを4割削減した」(ホンダ 取締役社長の福井威夫氏)とする。
年間目標台数である20万台を生産するため,モータや電池ユニットは鈴鹿製作所に自動化を積極的に取り入れた組み立てラインを新設したという。これにより,モータや電池ユニットの製造速度をこれまでの3倍に高めることができ,量産効果で製造コストを低減できるとしている(図1)。
電池ユニットでは部品点数を「シビック ハイブリッド」に比べて約50%削減した。特にNi水素2次電池はモジュール当たりの出力を3割向上させたことから,セル数をシビック・ハイブリッドの132個から84個に減らした(関連記事,図2)。
モータは出力を15kWから10kWに引き下げたほか,巻線密度の向上などによりシビック・ハイブリッドに比べて厚さを22%,重さを15%低減し,材料コストを下げた。モータのロータに使うネオジム系磁石については,性能を維持しつつ,添加するレア・アースの量を削減したとする。
エンジンでは,シリンダ・ヘッドは新規開発ながら,シリンダ・ブロックは「フィット」と同じものを利用した。エアコンのコンプレッサは,シビック・ハイブリッドではエンジンのベルト駆動に加えて,電動駆動も可能だが,今回のインサイトではベルト駆動のみとすることで,コスト低減を図っている(図3)。
このほか,新設計が必要な部品と他車と共有する部品をきちんと切り分け,ラジエータやフロントナックルアーム,ロアアーム,フロントディスクブレーキ,サブフレーム,ステアリングギアボックス,リアブレーキ,H型トーションビーム,パーキングブレーキレバーメカニズム,無段変速機(CVT)などを流用しているという。
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