日産自動車は2008年6月2日、セダン「ティアナ」を全面改良して同日より販売を開始した。新開発の「Dプラットフォーム」を採用し、乗り心地と操縦安定性を向上させたのが特徴。
同社は北米でDプラットフォームを3車種に展開することを明らかにしているが、国内では初めて。北米でDプラットフォームを採用したのは、2006年秋に発売した新型「Altima」と2008年1月に発売した新型「ムラーノ」。2008年7月上旬に発売する新型「Maxima」でも採用する計画だ。
エンジンは、前輪駆動向け2種類と4輪駆動向け1種類を用意する。前輪駆動向けは、V型6気筒で排気量3.5Lの「VQ35DE」と同2.5Lの「VQ25DE」。4輪駆動車用向けは直列4気筒2.5Lの「QR25DE」。VQ35DEとQR25DEは先代と同じだが、VQ25DEは先代の2.3Lエンジンを置き換えたもの。「2.3Lは中途半端。2.5Lにすることで出力を高めた。競合として位置付けるトヨタ自動車のマークXが2.5Lエンジンを用意していることも意識した」(説明員)。変速機はいずれもCVT(無段変速機)を組み合わせる。
ボディサイズは全長4850×全幅1795×全高1475mmで、ホイールベースは2775mm。先代と比べて、全長は50mm、全幅は30mm伸ばした。
サスペンション形式は、フロントがストラット。リアがマルチリンク。フロントは、リバウンドスプリングを内蔵したことでロール時の伸び側のストロークを抑えてコーナーでの乗り心地を高めた。リアは、ダンパを車輪の近くに設置することで、車輪からの入力振動を効率良く吸収できるようにした。
価格は246万7500円から。国内の月間販売目標は1000台。ロシアの販売目標は日本と同程度だが、中国は日本の「7~8倍」(説明員)を見込んでいるという。