図1◎2代目「フィット」を発表したホンダの福井威夫社長
図1◎2代目「フィット」を発表したホンダの福井威夫社長 (画像のクリックで拡大)

 ホンダは、小型車「フィット」を全面改良し、2007年10月26日に発売すると発表した。新設計のプラットフォームを採用し、取りまわしの良さを維持しつつ、空間の広さと使い勝手の向上を目指した。価格は119万7000~178万5000円(消費税込み)。月間販売台数は1万2000台を計画している。

 フロントピラーを前方に配置し、従来より鏡面を30%拡大したドアミラー、15インチアルミホイール、大型ヘッドランプを採用。フロントの三角窓の面積を3倍に大型化し、フロントピラーの幅を20mm細くするなど、ドライバーの視界を広げた。また大型ガラスルーフを新たに設定し、電動サンシェードを採用する。

 ボディサイズは、全長3900×全幅1695×全高1525mmで、ホイールベースが2500mm。従来モデルと比べて全長が55mm、全幅が20mm拡大した。全高は同じ。ホイールベースも50mm拡大したが、前輪の切れ角を増やし、1.3L車では最小回転半径を従来と同じ4.7mとした。室内幅は30mm拡大し1415mmとした。

 国内仕様では、応急パンク修理キットを採用してスペアタイヤをなくし、荷室の床下に64Lの収納スペースを確保した。荷室容量は、床下スペースと合わせて427Lとなる。なお、海外仕様ではスペアタイヤを搭載する。後部ハッチの開口部の高さは地面から605mmとし、後部サイドドアの開口角を80度と広くするなど、荷室の積み降ろしを容易にした。また、用途に合わせて荷室を3つのモードで使える「ULTR LUGGAGE」を採用した。床下スペースと荷室を分けて使う「Regular」モード、床面のボードを持ち上げて荷室を上下分割できる「Upper/Lower」モード、床面のボードを開いて高さのある荷室として使う「Tall」モードがある。

 パワートレーンは、排気量1.3Lと1.5Lの「i-VTEC」エンジンを設定。1.3Lエンジンの前輪駆動車(FF)はトルクコンバータ付きCVT(無段変速機)、4輪駆動車(4WD)は5速自動変速機(AT)を組み合わせる。1.5LエンジンのFF車には、7速手動変速モード付きでパドルシフトを採用したトルコン付きCVTのほか、5速手動変速機も用意した。1.5Lの4WD車はパドルシフト付き5AT。1.3L車は、最高出力が73kW(100PS)で10・15モード燃費が24.0km/L、1.5L車は88kW(120PS)で19.6km/Lとなる。

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図2◎フロントビュー
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図3◎リアビュー
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図4◎インパネ
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