図1◎新型「スカイライン」と日産のCOO志賀俊之氏、CMキャラクターの渡辺謙氏。
図1◎新型「スカイライン」と日産のCOO志賀俊之氏、CMキャラクターの渡辺謙氏。
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 日産自動車は、「スカイライン」セダンを全面改良し、2006年11月20日に発売した。12代目となる新型スカイラインは、「魅惑・洗練・高性能」をコンセプトとした。前部エンジン後輪駆動(FR)用Lプラットフォームを採用し、FR車専用の新開発「VQ」エンジンを搭載する。価格は279万3000~380万1000円(消費税込み)。販売目標台数は月間1000台。なお、新型スカイラインのクーペモデルは2007年秋に全面改良する予定。

 ボディサイズは全長4755×全幅1770×全高1450mmで、ホイールベースが2850mm。V35型スカイラインより全高を20mm低くし、全幅は20mm拡大した。車体構造の合理化や各部のアルミニウム合金化などにより、重量を増やさずに車体全体のねじり剛性や車体のフロントとリアの横曲げ剛性を向上した。また、サスペンションの取り付け部位や車体の振動特性を、高度な解析技術を用いて制御することで路面からの振動を低減した。

 パワートレーンは、新開発したFR車専用のV型6気筒「VQ」エンジンを採用し、排気量2.5Lと3.5Lの2種類を設定する(関連記事)。5速自動変速機を組み合わせる。一部グレードには手動変速モード用のパドルシフトを標準装備する。サスペンションは、フロントがダブルウィッシュボーン式、リアがマルチリンク式。部品構造を合理化し、アルミニウム合金の高強度材の採用や、ブシュ構造の見直しなどで、剛性を高めつつ軽量化した。

 フロントおよびリアタイヤの切れ角を車速に応じて調節する「4輪アクティブステア(4WAS)」を採用した。フロントはステアリング中間シャフトの同軸上にモータを内蔵し、ステアリングと一体で回るモータ出力軸を回転させ、ステアリング操作に対して切れ角を増減する。一方、リアはこれまで「フーガ」などに採用していたタイプと同じロアアームを動かす方式。前後輪ともに切れ角を調節するのは初めてという。

図2◎フロントビュー
図2◎フロントビュー
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図3◎リアビュー
図3◎リアビュー
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図4◎インパネ
図4◎インパネ
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