トヨタ自動車は新型セダン「ベルタ」を2005年11月28日に発表した。「Compact Stylish Saloon」を開発テーマとし、コンパクトカーならではの取り回し性の良さや低燃費と、広い室内空間や荷室の両立を目指した。

 コンパクトカー「ヴィッツ」と同じBプラットフォームをベースとする。従来型ヴィッツをベースにしたセダンの「プラッツ」ではセンターピラーよりも前半部の外板は多くがヴィッツと共通だったのに対し、ベルタでは外板を全て専用とした。また、ホイールベースをヴィッツよりも90mm拡大し、前後席間を905mmとするなど、後席の居住性を向上させている(ヴィッツの前後席間は880mm)。ボディサイズは全長4300×全幅1690×全高1460mmで、ホイールベースは2550mm。

 ホイールベースの拡大により、セダンらしい伸びやかなプロポーションを可能とした(関連記事)。特にリアピラーの位置をより後方にすることで、広い後席やボディと一体感のあるトランク部とした。荷室容量は「カローラ」をしのぐ475Lで、一部車種に6:4分割可倒式の後席を採用した。

図1◎新型セダン「ベルタ」。ベルタはイタリア語で「美しい」「美しい人」を指す。

 エンジンは排気量1.0Lの直列3気筒「1KR-FE」、排気量1.3Lの直列4気筒「2SZ-FE」または「2NZ-FE」を設定。2輪駆動車は無段変速機の「Super CVT-i」、4輪駆動車には4速自動変速機を組み合わせる。

 サスペンションはフロントがマクファーソンストラット式でリアはトーションビーム式。ヴィッツと同じく電動パワーステアリングを採用する。価格は2輪駆動「Xグレード」の132万3000円から。

最高出力:kW(PS) 最大トルク:N・m 10・15モード燃費:km/L
1KR-FE (1.0L)

52(71)

94

22.0

2SZ-FE(1.3L、2WD)

64(87)

116

19.6

2NZ-FE(1.3L、4WD)

64(87)

120

16.0

表◎主要なエンジンスペック。

図2◎荷室容量は475L。後席が分割式の場合は448L。

図3◎一部車種にはオプションで「G-Book Alpha」対応のカーナビを設定。

図4◎CMには女優の鈴木京香さんを起用した。