就職活動は怖くない
第36回 早期退職はなぜ起きる
新人を採用して、3年以内に辞められるとその損失は、一人当たりおよそ300万円、といわれて企業の人事採用担当をしてきました。採用の告知、面接、入社後の研修にかけた費用、戦力にならなかった時期の月給、退職者の補充にかかる費用も含まれるのだと、そう教わりました。
企業にとって、明確な損失であるはずの入社後3年以内の早期離職は、なぜ起きるのでしょうか。
何も見えないから「とりあえず3年」って決めていた
「なぜ大卒の3割が3年で辞めるのか」というテーマで、学生と話あった時、興味深い話を聞くことができました。それは
「とりあえず3年働いた」
という意見でした。今までは、小学、中学、高校、大学と、6年-3年-3年-4年という区切りの中で学んできました。1年経てば教室もクラスも変わり、3年経てば学び舎も変わることが決められていました。区切りに何が起こるのかを理解しているので、それまでの日々を過ごすことができました。それが、会社に入ると、今日やる仕事と明日やる仕事も変わる、異動で、仕事も勤務地もいつ、何がどうなるか、予測がつきません。だから、
「とりあえず3年はやってみよう」
と自分で区切りを決めることによって、会社環境に順応しようとしているのだ、というのです。つまり
6-3-3-4-会社38年間
ではあまりに先が見えないという言い分なのです。
確かに、新人の間は様々な感情が日々交錯します。採用選考を勝ち抜いたという「選ばれた自信」をもって入社します。認められたい、何かしたいという情熱や期待を持って仕事をする中で、自分の価値を見いだし、小さな成功をして褒められて自信をつけ、高い目標を掲げて向上のスパイラルをつくれることが理想です。
一方で、緊張、不安、挫折から小さな失敗、焦り、逃避、自己卑下と、自信を喪失していくと負のスパイラルに落ちていってしまいます。
バックナンバー
- 最終回 就職活動は怖くない 2012/01/23
- 第36回 早期退職はなぜ起きる 2012/01/16
- 第35回 企業から見た学校推薦制度 2012/01/09
- 第34回 ありのままの私で勝負する 2012/01/02
- 第33回 4つの方向から進路を考えよう 2011/12/26
- 第32回 デザインを生かす仕事 2011/12/19
- 第31回 社会貢献がしたい 2011/12/12
- 第30回 プログラマーの資格はとりました 2011/12/05
- 第29回 外国人留学生の就職活動 2011/11/28
- 第28回 イラストレーターになりたい 2011/11/21
- 第27回 企画がやりたい 2011/11/14
- 第26回 ものづくりがしたい 2011/11/07
- 第25回 やっぱり教師になりたい 2011/10/31
- 第24回 履歴書・エントリーシート考 2011/10/24
- 第23回 教員/公務員/民間の難易度 2011/10/17
- 第22回 グラフィックデザイナーになりたい 2011/10/10
- 第21回 環境を守りたい 2011/10/03
- 第20回 ゼミ選びの葛藤 2011/09/26
- 第19回 カーデザイナーを目指したい 2011/09/19
- 第18回 人と接する仕事って? 2011/09/12
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- 早期退職は悪いことではない。
まず、そこから違う。
- 投稿者
- ニックネーム
- 関連記事が、NECエレ/ニコン/KDDI/ビクターの早期退職募集記事っていうのがウィットにとんでますね。単に3年で辞められたら送りこんだ方が困るからじゃないのって突っ込みたくなるような記事でした。3年なら我儘で、7年なら立派な社会人って根拠を知りたいです。
- 投稿者
- パプリカ
- 数億円もかけたベテランをリストラするのはどうなんでしょうか。
- 投稿者
- ニックネーム
- たしかに新人は可愛くないけど、この記事もなんか違う気がします。
- 投稿者
- ニックネーム sendai1001
- 現在大学で博士学生の就職サポートしています。記事の内容にはいちいちうなずかされるものがほとんどです。ここでは、学部卒で文系の学生も対象となっているので、理工系博士課程学生とは異なりますが、企業で定年まで勤め上げてから大学で仕事をしている者ですので、企業内のこともよく理解できます。今後の就活指導に役立てたいと思います。
- 投稿者
- ニックネーム
- 昔は、丁稚奉公をしてでも学ぶべきことが会社・環境としてあったかもしれません。しかし、現在においては、会社がマーケットと合致しておらず将来が見えない、尊敬できる上司が見つからない、職場の雰囲気が自分に合わないといった理由があれば、3年以内に見切りをつけて次の仕事を探すのも賢い選択のひとつであると思います。(もちろん、単なるわがままでは、いけませんが。)それならば、個人の能力を伸ばしそれを活用できるような職場に転職したほうが、その個人・社会全体で見ても効率が良くなると思います。人材の流動性がよくなった時代においては、単に3年といった昔ながらの考え方に固執するのではなく、雇用者がどうすれば社員に長い間会社に存続してもらうのかを考える時期になったのかと思われます。
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