多くの学生が,製造業への就職を希望していますが,ではその製造業にはどのようなイメージを持っているのでしょう(Q3)。最も多かったのは,「技術力が高く,性能がよい」で80%を超えました。日本の製品の技術力の高さを認識している一方で,「不況の影響を受けて,今後も厳しい状況が続く」という選択肢を4割以上の人が選んでいるように,その行く末を不安に感じている方も多いようです。

 また,「若いエンジニアが活躍している」(4.0%)よりも,「若手エンジニアの人数が減ってきている」(27.0%)の方が,遥かに多い数字となりました。最近の就職戦線の厳しさを反映しているせいか,若手が活躍しているシーンというのを,描きにくくなっているようです。

 自由意見としても,その多くはマイナスのイメージを抱いているものが多く,「タイミングが悪い」「変化ができない」と,ばっさり切り捨てているものもあれば,「技術力は高いが,中国やインドに人数で負け,今後は世界のトップから遠ざかる」「激しい競争にさらされ,“一人勝ち”できる状況ではないため,何を強みとしてどう展開していくかというビジョン,戦略が重要になってきている」と,分析しているものもありました。

 明るい製造業の姿。今,製造業に従事している人たちは,学生にこのような姿を描いてもらえるような努力が必要なようです。

Q3 「日本の製造業」に対するイメージは,どれに近いですか(三つまで)
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