2011年3月卒業予定者の大卒求人倍率に関する調査結果を,リクルートの研究機関「ワークス研究所」が発表した(PDF形式のニュース・リリース)。2011年3月卒業予定の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は,前年の1.62倍から1.28倍へと低下するとしている(図1)。ただ,就職難が深刻だった1996年3月(1.08倍)や2000年3月(0.99倍)ほどには落ち込まない見通しだとする。

 民間企業全体で見ると求人倍率は低下傾向にあるが,大企業に限ると,新卒採用に回復の兆しが見て取れる。従業員5000人以上の大企業では,2010年3月卒の最終見通しにおける求人数は3万3000人だったが,2011年3月卒に対する求人数は4万2000人と26.1%の大幅増となっている。この結果,従業員5000人以上の大企業における求人倍率は,前年の0.38倍から0.47倍に上昇している(図2)。

図1 求人総数および民間企業就職希望者数・求人倍率の推移。リクルート ワークス研究所のデータ。
図1 求人総数および民間企業就職希望者数・求人倍率の推移。リクルート ワークス研究所のデータ。
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図2 従業員規模別の求人数・民間企業就職希望者数・求人倍率(カッコ内の数字は前年の値)。リクルート ワークス研究所のデータ。
図2 従業員規模別の求人数・民間企業就職希望者数・求人倍率(カッコ内の数字は前年の値)。リクルート ワークス研究所のデータ。
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