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【京都ハイテク企業編】第1回「世界一の技術に携わりたい」

ローム 松島理氏,山越陽夫氏

大谷 尚之=ビジネス局企画編集部
2009/09/10 00:00
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――早速ですが、京都でエンジニアとして働く魅力はどんな点でしょうか。

松島氏
ローム
LSI開発本部 技術員
松島 理氏(2004年入社)
(写真:吉田竜司)

松島 京都は京都大学をはじめとしてとても大学が多く、企業と大学との連携がとても盛んな地域ですね。産学連携で新しいものをつくり出す。そういう風土があるところが大きな魅力ではないででしょうか。実際、私が今、手がけている仕事も元々は大学との情報交換の中から出てきたものです。

山越 京都はベンチャー企業が多く、一人ひとりのエンジニアがモチベーションを持って頑張る、というところです。その中で仕事ができることは自分にとって大きなプラスになると考えています。

――ロームを志望した理由について教えてください。

山越 学生時代を大阪で過ごし、回路関係の研究をしていたので、将来は設計開発をやってみたいと思っていました。そこで関西に限らず、LSIの開発を手がけている会社を調べ、最終的にロームを選びました。若い社員が多く、みんながチャレンジ精神を持っていて、「これを作ろう」というガッツがあり、若いうちから大きな仕事を任されることも自分の成長につながると思いました。今の仕事では、LSIの企画から量産の段階まですべての工程を見ています。全体の流れを見られるのは非常に納得がいくやり方だと思います。設計の時に量産のことにも頭が回りますから。

松島 私は徳島の出身で、広島で学生時代を過ごしました。大学では論理的な考え方を教わり、大学院での研究によって物事の本質を追求するといった基礎を身につけることができました。広島での貴重な経験を生かし、実家に近い関西圏で半導体を手がける会社に入ることが希望でした。競合他社を調べた結果、自分の個性を発揮しにくいのでは、という印象を受けました。学生時代は自分の研究成果を世の中に発表したいという気持ちがとても強かったですから。今でもその気持ちは変わらず、研究開発から進めてきた世界初の商品を世に出したいという気持ちが強いですね。

――若いうちから大きな仕事を任されるとうかがいましたが。

松島 入社1年目後半、一人である基礎研究のテーマを担当しました。元々、基礎研究にはそんなに人数をかけられないのですが、入社1年目の人間が一人で担当するということには驚きました。取り組んだのはイメージ・センサ。イメージ・センサとは、デジタル・カメラの中の対象部を撮る部分で、普通のカメラでいうとフィルムに当たるものです。その基礎研究で、筑波にある産業技術総合研究所との共同研究でした。同研究所に足を運び、一から技術を学び、成果発表の際には技術的な厳しい質問にも答えながらディスカッションをするなど苦労しました。今、振り返ると1年目だからこそ、怖いもの知らずの部分があったかと思います。

山越氏
ローム
LSI開発本部
山越 陽夫氏(2007年入社)
(写真:吉田竜司)

山越 私も入社1年目の夏から、ある製品の担当を任されました。友人から他社の話を聞くと、1年目はサポート的な仕事が多く、製品の担当を一人で任されることはそうはないようです。ハードルは高いかもしれませんが、私の場合はそれがやる気につながりました。先輩のサポートもあるので、自分の成長につながる仕事ができると思います。

――目指すエンジニア像について教えてください。

松島 世界初や世界で一番といった先端の技術に携わっていたい、という思いがあります。そして特定の分野だけではなく、幅広い知識を持ったエンジニアになりたいですね。同僚もモノづくりへの情熱を心のどこかに持っていると思うし、自分の技術に対してプライドを保ち続けないとやっていけない仕事だとも思います。もちろん、自信過剰になってはいけないですが、自信をもって仕事に臨むことは重要ではないでしょうか。ただ、自分の考えに固執しないことも大切です。上司や同僚から否定的な指摘を受けたとき自分が正しいと思いがちで、自分流を貫きたくなるのが心情ですが、そこは一歩引いて、柔軟な姿勢で仕事に臨むよう心がけています。

山越 私は売り上げで、実績を残すことがミッションになっています。だから、とにかくお客様のニーズを先読みして、他社よりも早く、お客様が欲しいものを開発するというのが課題です。普通に仕事だけをしていたら、これは難しい。だから常にアンテナを張りながら、通常の仕事もやり遂げていけるようになりたいですね。それとまだ社歴が浅いので、上司から要求された仕事をすることが多いのですが、例えばこういうデータが欲しい、と言われた場合、一定の水準のデータを出すのは当たり前。それを最低ラインにしようと心がけています。可能な限り、要求レベルを超えるようなデータを出す。この姿勢があれば、自分で深く考えなければならないですから、自分を鍛えることになるのだと思っています。

ローム
京都市内の本社内にて。「エンジニア魂を一言で表すと」との問いに、少し間を置いて「向上心」(山越氏)、「根性」(松島氏)と答えてくれた。(写真:吉田竜司)
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