大和証券グループの大和エナジー・インフラ(東京都千代田区)は6月14日、浮体式洋上太陽光発電システムを開発・販売するオーストリアSwimsolが実施する第三者割当増資を引き受けたと発表した。出資額および出資比率は公表していない。

 Swimsolが開発した「SolarSea」は、世界初となる海洋グレードの浮体式太陽光発電システム。日射量は豊富だが土地が不足している沿岸地域や島しょ部での導入を想定しており、現在はモルディブで事業展開している。

浮体式洋上太陽光発電システム「SolarSea」
浮体式洋上太陽光発電システム「SolarSea」
(出所:大和エナジー・インフラ)
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 モルディブは、スリランカ南西のインド洋に浮かぶ26の環礁や約1200の島々から構成され、電力の99%をディーゼル発電に依存している。Swimsolの太陽光発電システムを導入することで、ディーゼル発電と比較して電力費を約20%削減できる。

 大和エナジー・インフラは今後、Swimsolへの出資だけではなく、同社が保有するグローバルネットワークや再生可能エネルギー分野におけるノウハウを活用した協働体制を確立させることで、Swimsolのさらなる事業展開と企業価値向上に取り組むとしている(関連記事:世界初、オランダの沖合15kmに「洋上」太陽光発電所を建設へ)。