太陽光発電協会(JPEA)は5月21日、自然災害による大規模停電などの非常時に備え、住宅用太陽光発電システムで家庭の電気を自給自足する「自立運転機能」についての周知チラシを作成したと発表した。自治体に無償で配布するなど、台風シーズン前の6月に同機能を確認することを呼び掛けていく。

 JPEAでは、自立運転機能の操作方法に関する情報をWebサイトに掲載している。今回、それに加えて周知チラシを5万部用意した。希望する自治体に1000部を上限に無償配布する。また、周知チラシのPDFデータをダウンロードすることも可能。

 2018年は自然災害が多く、西日本豪雨(6~7月)により中国四国地方で延べ25万4000軒が停電、台風21号(9月)により関西電力管内で延べ225万8000軒が停電、台風24号(9~10月)により中部地方を中心に延べ119万1310軒が停電した。また、北海道胆振東部地震(9月)によりブラックアウト(全域停電)が発生した。

 これらの停電で自立運転機能により「携帯電話の充電ができた」「テレビで情報収集できた」「炊飯器で温かいご飯を食べることができた」「電気ポットで子供のミルクを用意できた」などの声があった。その一方で、自立運転の使い方がわからず太陽光発電を活用できなかったケースもあったという。

作成した周知チラシの一部
作成した周知チラシの一部
(出所:JPEA)
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