容量12.0kWhのLiイオン蓄電池を搭載した蓄電システム(出所:京セラ)
容量12.0kWhのLiイオン蓄電池を搭載した蓄電システム(出所:京セラ)
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 京セラは2月17日、「公共産業用リチウムイオン蓄電システム」を製品化し、京セラソーラーコーポレーションを通じて、3月3日から発売する、と発表した。災害対応の自立型太陽光発電システムと組みわせることを想定する。販売目標は3年間で500台。価格はオープン価格。

 今回、発売する蓄電池システムは、容量12.0kWhで、サイクル寿命8000 サイクルの高性能なLiイオン蓄電池を採用することで、長期間、継続した電力供給が可能という。災害時でも安定した電力供給が必要とされる公共・産業施設などでの利用を想定する。平常時や停電時などでも、顧客の使用目的や状況に合わせて選択できる「ピークシフトモード」や「自立運転モード」など6 つの運転モードを搭載。さらに、蓄電池部分は、業界最長クラスとなる京セラ独自の10 年保証に対応する。公共産業用市場において太陽光発電システムに加えて、蓄電システムを合わせて提案する。

 東日本大震災以降、被災地域の復興や電力需要の逼迫を背景に、「再生可能エネルギー等導入推進基金事業(グリーンニューディール基金制度)」が開始されるなど、非常時の電源確保に必要な再生可能エネルギーや蓄電池の導入を支援する動きが活発化している。特に、大規模な自然災害に対する備えとして、産業用蓄電システムを導入する庁舎、公民館、学校を中心とした公共施設や企業が増加している。