2013年のイタリアの電力需要は2012年に比べて3.1%減となる3170億kWhに(出所:Terna社)
2013年のイタリアの電力需要は2012年に比べて3.1%減となる3170億kWhに(出所:Terna社)
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 イタリアの大手電力事業者のTerna社は2014年1月、2013年のイタリアの電力需要調査(速報値)を発表した。2013年のイタリアの電力需要は2012年に比べて3.1%減となる3170億kWhとなった。また、イタリアで2013年に発電した2774億kWhのうち、太陽光発電が7.0%を占めた。

 2013年のイタリアの電力需要のうち、国内で発電した電力の占める割合は86.7%である。残りの13.3%は、他国との電力の需給バランスに基づいて輸入した分である。

 イタリア国内で発電した電力は、2012年に比べて3.6%減の2774億kWhである。太陽光発電は同18.9%増、水力発電は同21.4%増、風力発電は同11.6%増、地熱発電は同1.0%増と、再生可能エネルギーによる発電量が軒並み増加した。

 イタリア国内で発電した電力に占める比率では、太陽光発電が7.0%、水力発電が16.5%、風力発電が4.7%、地熱発電が1.7%などとなり、再生可能エネルギーの比率が29.9%となった。

 イタリア政府は2013年7月、新たに建設される太陽光発電システムに対する固定価格買取制度(FIT)の適用を停止すると発表した。買い取り枠として設定していた予算の上限に達したためで、今後は売電事業用に代わって、自家消費型の市場の広がりが期待されている。