米国の動画投稿サイト「YouTube」から,日本のテレビ番組や映画,音楽プロモーション・ビデオなどの動画ファイル約3万件が削除された。日本映像ソフト協会やテレビ局各社など,動画像に関係する権利者23団体の求めに,サイトを運営する米YouTube, Inc.が応じたものだ。

 23団体はYouTubeでの著作権侵害を憂慮し,2006年10月2日から6日までの5日間を「YouTube対策強化週間」と定め,YouTube社に対して,著作権侵害にあたる動画をサイト上から削除するよう要請してきた。YouTube社は,要請のあった合計2万9549ファイルの全てをただちに削除した。

 要請は各団体が個別に行ったもので,23団体としては特にYouTube社に対しての抗議などは行っていない。YouTube社からも,削除の完了を通知する文書が個々に届く以外にはコメントはなかったという。今回の強化週間の音頭をとった日本音楽著作権協会(JASRAC)は,今後,権利団体で足並みを揃えて,権利侵害対策を講じるようYouTube社に申し入れを検討していくとしている。