サーバ機やルータ,スイッチなどの業務用機器で利用されてきた信号周波数が1GHzを超える高速信号が,民生機器でも必要とされるようになってきた。高速信号では設計の勘所が従来と異なる。本稿では高速信号の特徴と設計時に注意すべき点について解説する。(伊藤 大貴=本誌)

酒井 敏昭
富士通 電子デバイス事業本部 先端ソリューション事業部 第二IP開発部 部長 高速インタフェース担当

 ルータやスイッチといった通信機器やサーバ機などの業務用機器でデータ量の急増に伴い入出力インタフェースの高速化が急速に進んだのと同様なことが,ここにきて民生機器でも起こっている。民生機器で利用が始まっている高速信号としては,ボード上やモジュール間の通信に向けたPCI ExpressやDDR2,DDR3といったメモリの入出力インタフェース,ハード・ディスク装置(HDD)のSerial ATA,薄型テレビのHDMIなどがある。