リアル開発会議は、新事業の創出と異業種連携の推進を目指す会員制コミュニティーである。発足から3年が経過した。本情報誌の発行は今回で8号目。事業部長クラス以上の事業決定権を持つ経営層を中心に配布し、オープンイノベーションを啓蒙する取り組みを続けている。

 いきなり「新事業の創出と異業種連携を推進しよう!」といっても、プロジェクトは生み出されない。そこで、リアル開発会議では、こちらから開発テーマを提案し、興味のある企業に集まっていただく「この指止まれ」方式で運営している。具体的には、独自に調査した市場のニーズに基づいてテーマを設定した「ニーズ先行型」と、とがった技術を核に周辺に広がる用途を開拓する「用途開拓型」がある。

 これまでに19の開発テーマを公募。この呼びかけに集まった企業と、現在進行形でプロジェクトを進めているほか、既にリアル開発会議を卒業し、市場投入が秒読みに入ったプロジェクトも出てきた。

 例えば、ニーズ先行型である「自動車産業改造計画」(開発№017)では、2016年夏号と冬号で募集し、現在、自動車部品メーカーが持つ強みを生かしながら、新分野に乗り出すシナリオを複数の企業と策定中である。2016年冬号で公募した用途開拓型の2案件「非接触給電の用途拡大プロジェクト」(開発№018)、「空間光通信の用途拡大プロジェクト」(開発№019)は、いずれも第1弾として開発する案件が決まり、試作機の開発が始まった。

素材からサービスまで 魅力的な7つの開発テーマを提案

 今回、新たな開発テーマとして、7つを用意した。「遠隔診断システム(医療編)」(開発№009)は、これまで広く募集していた遠隔診断システムの活用を、特に医療分野に絞って使おうというプロジェクトである。高齢化による患者の増大と医師不足という問題を、両方解決できる手段として大いに注目されるものだ。

 「リアル開発道場」(開発№020)は、〝開発の鉄人〟である多喜義彦氏とともに、他社の開発現場に乗り込むというもの。他社の開発の流儀と、多喜氏の開発手法を学べる。

 「100㎏可搬ドローン」(開発№021)は、重い物体を搬送できるドローンを開発し、その標準化を目指す。漁業や建設業、農業などさまざまな場面で利用できそうだ。

 「障害攻略課@リアル開発会議」(開発№022)は、障がい者や高齢者が「マチ」「モノ」「コト」「ヒト」に感じるバリア(障害)を崩していく案件。パラリンピックのメダリストである上原大祐氏らと連携し、身の回りを評価し、すべての人にとって暮らしやすい社会を創る。

 「リアル解体ラボ」(開発№023)は、自動車を1台丸ごと購入し、みんなで分解・分析するプロジェクトである。集まったメンバーと頭脳、場所、装置などの共有を狙う。

 「100%光触媒の用途拡大プロジェクト」(開発№024)は、突出した性能を持つ光触媒を活用し、生活から臭いやオイルミスト、有害物質による害をなくそうというものだ。

 「スーパー非焼成セラミックス」(開発№025)は、水で固まり、硬くて、高温に耐え、収縮しないという特長を持つ素材の用途を考えるものだ。これらのテーマについて、2017年8月末~9月前半に説明会を開催する。

新ビジネス創出講座「ビズラボ」 好評につき年内に再度開催へ

 幅広い業種から次世代リーダーを集めてビジネスプランを練り上げるビジネス創出講座「ビズラボ」も、卒業生が200人を超えた。2017年1~3月は富士通主催のビズラボを開催し、同年5月からは本家、ビズラボも始まった。好評につき、10月開講のビズラボ第6期も決定した。

リアル開発会議 プロジェクトの概要

ページの先頭へ