開発No.021 100kg可搬ドローン 重量物を運べるマルチコプター 機体開発、制御技術開発、標準化、販路開拓などを共同で実施

 複数のプロペラを持つマルチコプター。一般に「ドローン」と呼ばれるこの飛翔体の活用に、さまざまな企業が熱視線を送っている。

 今、このドローンの活用で最も進んでいるのが、空撮および測定・測量の分野だ。小型で無人で、3次元的に移動できるという特性を生かし、空撮では人が立ち入れないような場所から風景を撮影する。測定・測量では、トンネルや橋といった人工構造物の劣化を判断したり、工事予定地・工事作業地の地形を計測したりする用途で既に活躍している。

 一方、米アマゾン社が宅配用ドローンの研究を発表したことで、一躍注目を浴びた荷物運搬用途は、実用化という面では遅れている。ゴルフ場でAED(自動体外式除細動器)を送り届けたり、離島に医薬品を届けたりといった用途が研究されているが、まだ実験の域を出ない。

 荷物運搬用途の実用化が進んでいない大きな原因の一つに、安全性への懸念がある。荷物を抱えたドローンが、人口密集地に落下したらどうなるか。この安全性を確保できないと、実用化は難しい。国もこの点を懸念して、「人又は家屋の密集している地域の上空」については、許可のない200g以上の機体の飛行を認めていない。

 こう考えると荷物運搬はまだ先と考えてしまうかもしれないが、視点を変えてみるのはいかがだろうか。人や家屋が密集している場所だから駄目なのであって、密集していない場所なら、気兼ねなく飛ばせるのである。あるいは、屋内や、ネットで囲われた屋内に準じる場所であれば、規制を受けずに飛ばすことが可能だ。

 そこで、リアル開発会議が提案するのが100㎏を超えるような荷物を運搬できるドローンを活用したビジネスを考える「100㎏可搬ドローン」プロジェクトである。

図

 100㎏超の荷物を運搬できるドローンの活用先を考えると、さまざまなシーンが見えてくる。まずは、漁業。近海での釣れたての魚を、その場で港に送れる。

 農業の分野でも需要がありそうだ。トラックが入り込めない棚田のような場所では、小型の耕運機や田植え機を運び込むのが難しい。こうした場所に、機材を空から運び込めれば、作業者は非常に助かるはずだ。また、高所の畑や田んぼから収穫物を下ろすといった作業も、このドローンで担える。

 建設現場でも使える。ビルの建設現場の場合、万が一の資材の落下を想定し、周辺にネットが張ってある。つまり、オフィス街のような場所であっても、この工事現場の中であればドローンを飛ばせる。鉄筋のような重いものはクレーンでなければ持ち上がらないが、測定装置や情報端末、軽量資材などは運び上げられる。大きな資材を動かすクレーンとの併用で、効率の良い作業が可能になる。

 本プロジェクトの参加メンバーを、100㎏超の運搬能力を有するドローンの機体やその部品、制御システムを持つ企業のみならず、販路を持つ企業、自社で活用を検討している企業など、幅広い業種から募集する。プロジェクトでは、大型のドローンを安全に運用するための標準作り、情報通信システム作りなども実施していく計画だ。

100kg可搬ドローン

機体開発と周辺ビジネス開拓のための説明会2017年8月21日(月) 東京で開催

リアル開発会議では、【開発No.021】「100kg可搬ドローン」に関する説明会を開催します。100kg超のペイロードを搭載できるドローンを共同開発したいメーカーや、ドローン関連の情報システム、通信システム、標準作りに関わりたい企業など、多様な業種からの参加を募集します。

日 時:
2017年8月21日(月) 13:00 ~15:00
会 場:
システム・インテグレーション 会議室
参加費:
5,000円(税別)
定 員:
20名(応募多数の場合は、別途日程を追加します)

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