開発No.019 空間光通信の用途拡大プロジェクト 傍受されない安心な通信システム 水中で利用できる可視光タイプも登場

 磁気カードからICチップを搭載したカードに代わって電子マネーの時代になっている。個人認証の仕組みも顔面認証や指紋、虹彩、手のひらなど、ますます高度化してその精度は向上しているが、一方で、通信におけるセキュリティーが問題になっている。電波はどうしても傍受されてしまう。いかに暗号化しても、データを取得できるため、暗号の高度化とのいたちごっこが続いている。

 また、近年では監視カメラの防犯効果が評価され、街のあちこちにカメラが設置され、四六時中市民を見守るようになっている。

 東京など大都会の主要路線の駅には、改札を通過する人を監視カメラで録画しており、そこに写真を入力して検索すると顔面認証技術による捜査が日常的に行われているのは、知る人ぞ知る、もう当たり前のことになっているらしい。

 監視カメラを増設し、そのうち、日本中に一点の死角もないほどに監視カメラが設置されてしまいそうな勢いだが、唯一つ、大きな懸念がある。

 それは、万が一でも個人の画像が傍受されて悪用されたら大問題であり、社会的なリスクが潜んでいることになる。顔面認証の精度はもう95%を超えるともいわれ、それはまさに個人情報の最たるものになる。悪用されないように、最高レベルのセキュリティーで保護されなければいけない。

データを読めないセキュアな仕組み
将来的には1㎞の距離を伝送

 そこで、傍受されない安心な通信システムが不可欠なものになる。その一つとして期待されているのが、空間光通信技術である。もちろん有線の話ではない。何万kmもケーブルを張り巡らせるのではなく、空間を伝送するものである。

 高輝度光源を利用した空間光通信システムは、発光部と受光部の中心に介在しなければ、決してそのデータを読むことはできないセキュアな仕組みを備えている。

 ある企業が開発システムは既に伝送速度は1~10ギガビット/秒で、最高100ギガビット/秒も可能だ。伝送距離は100m以上あり、将来的は1kmを目標にしている。

 また、水中で利用できる可視光タイプの装置も開発済み。水中で最大50メガビット/秒で動画の伝送を実現している。海中でも15m以上の距離での通信が可能としている。

図

技術を持つ企業とコラボ
完全無欠な通信システムに

 このように高精細な動画データをリアルタイムで送受信できることから、これまで利用できなかった様々な環境で空間光通信を利用した用途を展開できるはずだ。

 一方、空間をより長い距離伝送するためには、光源軸をいかに小さく絞るかがポイントだ。光軸が細くなればなるほどノイズも減少し、結果、通信距離も伸びるのだが、その光軸を合わせるのが難しい。これを解決するための技術を持つ企業とコラボレーションできれば、まさに完全無欠な安心通信システムとなるだろう。

 今回は従来の無線通信とは大きく異なる空間光通信で新たな用途を展開したい企業をはじめ、光通信にかかわる要素技術を持つ企業を募るため、まずは2017年2月15日(水)に説明会を開催する。

空間光通信の用途拡大プロジェクト

用途展開や技術開発促進のための説明会2017年2月15日(水)東京で開催

リアル開発会議では、【開発No.19】「空間光通信の用途拡大プロジェクト」に関する説明会を開催します。新たな事業を展開したい企業をはじめ、技術開発を促進するため、自社の部品技術を活かしたい部品メーカーなど多様な業種からの参加を募集しています。

日 時:
2017年2月15日(水) 14:00~16:00
会 場:
システム・インテグレーション 会議室
参加費:
5000円(税別)
定 員:
20名(応募多数の場合は、別途日程を追加します)

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