開発No.017 自動車産業改造計画[第2期]部品メーカーの自立にこそ未来がある!予想を超える反響を受けて第2期を募集へ

 自動車100年塾との協業で、前回のリアル開発会議2016春夏号のテーマに掲げた「自動車産業改造計画」――。再度の募集をかけることとなった。先の説明会が不調だったわけではない。むしろ、予想以上に参加企業は多かったのであるが、もっともっと危機に直面している企業があるはずである。だから、そこにも来ていただきたいということだ。

 繰り返すが、自動車産業の形態は大きく変わる。いや、変わるどころか、自動車産業そのものがなくなると言っても過言ではない。

 よく考えれば分かるが、電気自動車(EV)にはエンジンがない。だからミッションなど変速機や動力伝達装置も限りなくなくなる。動力源となるモーターはタイヤに直結にされ、ステアリングもバイ・ワイヤ化されて、ハンドルの形態も大きく変わってしまうかもしれない。

 さらに、自動運転時代が実現を迎えると前を向いてシートに座る必要もなければ、外を見て運転することはないのだから窓も必要条件ではなくなる。

 当然、残るのは車体とシート、タイヤと一体化されたモーターと…、こうして考えると、それはクルマと呼ぶのだろうか。

 自動運転車は無事故だから、搭乗する人はケガをしないのでシートベルトも不要になる。逆に、わざとぶつかってくる不届きもの(自動車も含め)を保護するエアバッグは外に向かって開くようになるだろう。

 だから、現在の延長線上に自動車産業の未来を光り輝かそうと思ってみても、どうも違うのではないかと本当に心配してしまうのである。

異分野に目を向ければ
未来は光り輝いている

 しかし、今、自動車産業を支えている部品メーカーの技術が不要になることはない。ただし、自動車産業以外に技術を展開するならばの話だ。

 これまで安全性や信頼性、さらには環境に優しいクルマづくりに貢献してきた部品メーカーの技術とノウハウは、一転して自動車産業以外に目を向けるならば、その未来は光り輝いているのではないだろうか。自動車産業にだけ向けてきた開発力の矛先を変えることができれば、まだ見ぬ未来への可能性は無限にあるはずだ。

 さらに昨今、自動車産業界でうごめく地殻変動は、一体、部品メーカーにどのような影響を及ぼすのか、それを言い当てることは不可能に近い。

 合従連衡の大波はまさに大津波にも似て、一波、二波と襲い掛かってくる。頼みの親会社も世界的な再編成の波にもまれ、飲み込むのか飲み込まれるのか、誰にも予想できない状況になるのではないか。

 だからこそ部品メーカーは自立しよう。それは、足元にある経営資源、すなわち技術やノウハウ、そして人材を以て、異分野に目を向けることだ。

 異分野とは、今の自動車産業が将来変わる、その分野も含めて、あるべき姿を模索し、可能性を追求し、誰に頼ることのない自社製品を創ることなのである。待ったなしの一大事である。来たれ! リアル開発会議に。

 (リアル開発会議 アドバイザー 多喜義彦)

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