リアル開発会議は、新事業の創出と異業種連携の推進を目指す会員制のコミュニティーである。おかげさまで発足から2年が経過し、発行した冊子は今回で第6号となる。これまで事業部長クラス以上の事業決定権を持つ経営層を中心に配布し、オープンイノベーションに対する啓蒙を続けている。

 これまでに公募した14の開発テーマのうち複数のプロジェクトが実際に立ち上がり、企業とのコラボ―レーションも生まれている。具体的な開発テーマとしては、市場ニーズに基づいたテーマを掲げる「ニーズ先行型」(開発No.001~006、012~014)と、尖った技術を核に周辺に広がる用途を開拓する「用途開発型」(開発No.007~011)がある。

 このうち、ニーズ先行型では3テーマでプロジェクト発足から1年がたち、参加企業が今後について協議した。「発電服『電服』」(開発No.001)と「全自動調剤監査システム」(開発No.005)、「温度発電素子の実用化プロジェクト」(開発No.008)だ。その結果、発電服と全自動調剤監査システムは、リアル開発会議を無事に卒業し、参加会員のみでビジネスを進めていくことになった。

 温度発電素子については、さらに1年間継続し、新たに第2次会員を募集することが決まった。用途開発型のテーマでは「遠隔診断システム展開プロジェクト」(開発No.009)の新たな展開先が広がりつつある。

 このほか、2015年秋冬号で発表したテーマ「安全運転認証センター」(開発No.012)と「バイオガス地産地消推進センター」(開発No.013)、「防災データ標準化・普及センター」(開発No.014)は、2016年2月に説明会とワークショップを開催した。このうち、防災データ標準化・普及センターについては、一般社団法人の防災機器検査協会と連携し、防災データの提供サービスの構築に向けて、有用なデータを持つ企業の参加を募集することとなった。

三条市への視察ツアーを実施 11月には第5期「ビズラボ」開催

 幅広い業種から次世代のリーダーを集めてビジネスプランをイチから練り上げていく新ビジネス創出講座「ビズラボ」は、2016年5月~7月に第4期の受講生を迎えて開催中だ。同年11月からの第5期開催も決定した。また、企業とリアル開発会議の初コラボレーションとなる富士通主催ビズラボは、第2期を2016年2月~3月に開催するとともに、新潟県三条市への視察ツアーも実施した。

 リアル開発会議は3年目を迎え、ビズラボの卒業生は既に100人を超えた。今後はOB・OGの交流会を開催し、異業種連携の核となるように取り組んでいきたい。

蓄電素子から自動車産業まで 三つの新規テーマを始動

 今回も、新たな開発テーマとして、「老齢動物ケアハウス」(開発No.015)「小型エネルギーデバイス用途開拓」(開発No.016)「自動車産業改造計画」(開発No.017)の3プロジェクトを提案する。老齢動物ケアハウスは、高齢の伴侶動物と飼い主が一緒に暮らせる理想的な施設の実現を目指すというもの。小型エネルギーデバイスの用途開拓は、村田製作所が開発したタフで使い勝手のいい蓄電素子の新たな用途を開拓する取り組みだ。

 自動車産業改造計画は、電動化や自動運転の開発など大きく変わりつつある自動車産業で、自動車部品メーカーの持つ技術やサービスを中心に、ほかの業界の企業も巻き込んで新規事業を創出するプロジェクトである。一般社団法人の自動車100年塾と共同で開催する。

 それぞれの新規テーマについては、2016年8月末から9月上旬にかけて説明会を開催する予定である。

リアル開発会議 プロジェクトの概要

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