日野自動車,レンジャープロに直列5気筒の新型インタークーラーターボエンジンを搭載
日野自動車工業は12月20日に発売した新中型トラック「レンジャープロ」に排気量6.6Lの直列5気筒インタークーラーターボエンジンを搭載した。最高出力は165kW(225PS)。同程度の出力の排気量8.0L・直列6気筒自然吸気エンジンに比べて,中低速域で約5%,高速走行時には7%燃費が向上する。車体の空気抵抗の低減と併せ,高速走行時の燃費を17%向上させた。また排気量8.0Lの直列6気筒自然吸気エンジンに比べてエンジンの質量も25kg軽い。
新型5気筒エンジンは,従来の直列6気筒エンジンとボアピッチなどの基本的な寸法は同じながら,シリンダブロックなどは新設計した。5気筒エンジンでは振動・騒音が問題になるが,コモンレール式燃料噴射装置の採用で燃焼を制御して騒音・振動を低減したほか,シリンダブロックの設計にも対策を盛り込んだことで,アイドル時から高回転域まで6気筒エンジンと変わらない振動・騒音レベルを実現しているという。
同様に,中低速域で走行することの多い中型トラックでは,低速トルクが細くなりがちなターボエンジンを採用することに懸念があるが,新型エンジンはコモンレール式燃料噴射システムを採用しているため,低速域から噴射圧力を高くでき,低速から自然吸気エンジンに匹敵するトルク特性を確保しているという。
今回エンジンの5気筒化にこだわった理由は,新型車から設定したショートキャブへの対応を考慮したため。ショートキャブはシートの背後にベッドを設けず,その分荷台を長くできるキャブ形状で,最近ニーズが高まっている。ベッドがない分キャブの長さが短くなるため,6気筒エンジンでは室内への張り出しが大きくなるという問題があった。エンジンの5気筒化で長さを短くすることで,室内への張り出しを抑えることができた。
また新型5気筒エンジンは,平成10年,11年規制の排ガス規制や平成13年の騒音規制をクリアするほかパティキュレートの排出量が0.17g/kWhと,2002年から施行される新短期規制値(0.18g/kWh)を先取りして達成している。
新型車にはこのエンジンのほか,排気量8.0L・直列6気筒の自然吸気エンジンとインタークラーターボエンジン,排気量6.6L・直列5気筒の自然吸気エンジンも設定されている。どのエンジンも,ボアピッチなどは従来エンジンと同じだが,シリンダブロックなどはすべて新設計だという。
[図]新開発の排気量6.6L・直列6気筒インタークーラーターボディーゼルエンジン
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