日経ものづくり 創刊号

(4月号;4月1日発行)



小型化 部品在庫レス

新興セルビック,机に置ける
小型の射出成形機を開発

パーツフィーダより小さく,ラインへの組み込みを可能に


 新興セルビック(本社東京)は,本体サイズが高さ285×幅120×奥行き127mm(コントローラ部分は別),重さ18kgと,卓上に置ける射出成形機を開発,発売した(図1)。0.01〜0.5gの部品が成形できる。
 パーツフィーダよりも小さいため,生産ラインに設置しても邪魔にならない。部品を成形した直後に製品に組み込むといった,部品在庫レスのラインを実現することも可能だ。
 小型化できたポイントの一つが,図2に示すようなスクロール状の平たい回転体を樹脂の可塑化に利用すること。一般的な長いスクリュに比べて,圧倒的に短い。
 樹脂は回転体の側面から投入する。側面には溝が形成してあり,樹脂を次々と投入すると溝に沿って徐々に平らな面に形成されたスクロール部に押し出される。このとき,ヒーターで加熱されているため,樹脂は溶融し,ワイゼンベルグ効果により徐々にスクロール部の中心に向かう。中央に設けた穴にたまった後で,プランジャで射出される。
 型締め機構にウオームギアを利用したことも小型化に貢献した。サーボモータでウオームギアを駆動させ,ウオームホイールによりボールスクリュを回転させて型を開閉させる。
 これまで,型の開閉にサーボモータを利用する場合は,歯車の摩耗の問題から減速しないのが一般的。型締め力を維持するためには,大きな容量のサーボモータを利用せざるを得なかった。新興は摩耗しにくい材質にコーティングを施すことで摩耗の問題を解決。ウオームギアを利用すれば,小容量のモータでも,モータにブレーキをかけることで,型を開くための大きな抑制力が働く。(以下は日経ものづくり2004年4月号に掲載)



【図1】新興セルビックが開発した小型の射出成形機
卓上においても十分に使用できるサイズであり,生産ラインに組み込むことも容易だ。

【図2】樹脂の可塑化を行うスクロール状の回転体
中央部に樹脂をため,プランジャを利用して金型に射出する。




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