「今度は走ります」,ホンダが新型ASIMOを披露(動画あり)
走る上で課題だったのが,(1)着地時に発生する衝撃力をどのように吸収するか,(2)足が床から離れたり,着地したりする際にロボットが転倒するのを防ぐこと,の2点だった。このうち,着地時に発生する衝撃力については,人間と同じようにひざや腰の部分などを曲げるなど全身を使って吸収するようにした(図2)。具体的には,従来に比べて応答速度を大幅に高めた制御システムを開発し,ASIMOの足にかかる衝撃力を瞬時に判断してひざや腰などのモータを制御した。詳細については明らかにしていないが,演算処理用に従来の米IBM,Corp.の「PowerPC」ではなく,動作周波数を従来の10倍に高めた専用LSI(CPUコアは汎用品)を新たに開発したようだ。加えて,制御部とアクチュエータの間の通信速度を従来の10倍に,モータの応答速度を従来の2倍に高めることで,システム全体の応答速度を従来の4倍に高速化したという。OSは従来のASIMOと同じく,米Wind River Systems,Inc.の「VxWorks」である。
ホンダでは,今回開発した応答速度のままでも「ASIMOを最高4km/h〜5km/hで走らせることが可能」(本田技術研究所 和光基礎技術研究センター ASIMO開発室 主任研究員の重見聡史氏)としている。今回,走る速度を3km/hに設定した理由については「走ると演算処理やモータの駆動などの電力使用量が増すため,Liイオン2次電池の電池容量が足りなくなる」とする。
足が床から離れたり,着地したりする際にロボットの姿勢が乱れることについては,腰をひねることができるように1自由度追加した。これにより,上半身をひねったり,前後に移動させたりすることで,ASIMOが床を蹴る際や着地する際に滑ったり,回ったりするのを防止した。新型ASIMOの身長は10cm伸びて130cmになっているが,この腰の部分に1自由度追加したことが影響しているという。












