デジタル家電

10月20日からモバイル放送が本放送をスタート,端末/アンテナがずらりと登場

2004/10/04 23:05


図1 東芝製の受信端末。電流容量が1800mAhの2次電池を内蔵する。映像チャンネルを視聴した場合の動作時間は最大1時間45分ほど。

 東芝など88社が出資するモバイル放送は,2004年10月20日に日本全国に向けて本放送を開始する。開局当初の番組編成は7つの映像チャンネル,30個のオーディオ・チャンネル,約60タイトルの情報サービスである。モバイル放送全体の番組案内チャンネルを除けば全チャンネルが有料。基本料金は400円で,複数のチャンネルを視聴できる「パッケージ」が300円〜2080円である。同社は両者を含めた客単価を2000円と見込む。「本放送から3年で少なくとも150万加入を獲得して損益分岐点を超えたい。目標は同時期で200万加入だ」(同社 代表取締役 社長の溝口哲也氏)。2008年中に累積損失を一掃する計画である。

 本放送の開始に合わせて各メーカーから受信端末やアンテナが発売される(図1〜図3ニュース・リリース)。東芝が2004年11月に発売する携帯型受信端末「MTV-S10」は,同社による想定実売価格が6万円。シャープが2004年11月に発売する「4E-MB1」は同7万円である(図4ニュース・リリース)。MTV-S10はMPEG-4とJPEGの復号化機能のみを備える。これに対し4E-MB1は,電子ブックの標準的なフォーマットである「XMDF」や,MP3,テキストの各ファイルに対応する。

 車載端末も用意した。ダッシュボードに設置する「MBR0101A」(図5)と,本体をトランク内に設置しリモコンで操作する「MBR0102A」(図6)がある。モバイル放送による希望小売価格は前者が4万1790円(アンテナとクレードル込みでは5万2290円),後者が5万2290円である。共にモバイル放送がエレクトロニクス・メーカーと協力して開発したが,協力先の社名は明かさなかった。なお発表会では,京セラコミュニケーションシステムが韓国Innoace社製の車載端末を展示した(図7)。

 モバイル放送に対応したアンテナは,アルプス電気やDXアンテナ,原田工業,マスプロ電工が展示した(図8図12)。このほか,2004年12月の発売を目指してCompactflashに対応するカード型受信端末を開発中という。

H.264への切り替えは1年後をメドに検討中
 モバイル放送は携帯電話機での受信をにらんで符号化方式を,現在のMPEG-4からH.264に変更することを検討している。この詳細な計画については明かさなかったが,「1年後をメドにH.264に変更できるか技術的な検討をしている。それまでに販売された受信端末は,ソフトウエア更新によって継続してサービスを受けられるようにしたい」(同社)という。

図2 受信端末の発売計画。青で示された部分が各製品カテゴリの第1世代品が各社から発売される時期。赤線は第2世代品。
図2 受信端末の発売計画。青で示された部分が各製品カテゴリの第1世代品が各社から発売される時期。赤線は第2世代品。

図3 東芝製の受信端末が内蔵する基板。
図3 東芝製の受信端末が内蔵する基板。

図4 シャープ製の受信端末。3.6インチ型のTFT液晶パネルを搭載する。電流容量が1100mAhの2次電池を内蔵する。外形寸法は86.8mm×152mm×27.5mmと,東芝製の99.8mm×112mm×31.9mmに比べて面積が大きい。
図4 シャープ製の受信端末。3.6インチ型のTFT液晶パネルを搭載する。電流容量が1100mAhの2次電池を内蔵する。外形寸法は86.8mm×152mm×27.5mmと,東芝製の99.8mm×112mm×31.9mmに比べて面積が大きい。

図5 ダッシュボードに据えつけるタイプの受信端末。クレードルに載せている。家の中にもクレードルを用意すれば,本体だけを車内から持ち出して部屋の中で利用することもできる。
図5 ダッシュボードに据えつけるタイプの受信端末。クレードルに載せている。家の中にもクレードルを用意すれば,本体だけを車内から持ち出して部屋の中で利用することもできる。

図6 トランク内に格納するタイプの受信端末だが,モバイル放送が発売予定としている「MBR0102A」とは外観が異なる。アルパインのロゴが見える。
図6 トランク内に格納するタイプの受信端末だが,モバイル放送が発売予定としている「MBR0102A」とは外観が異なる。アルパインのロゴが見える。

図7 京セラコミュニケーションシステムが取り扱う韓国Innoace社製の車載用衛星DMB端末
図7 京セラコミュニケーションシステムが取り扱う韓国Innoace社製の車載用衛星DMB端末

図8 アルプス電気の試作品
図8 アルプス電気の試作品

図9 DXアンテナの試作品
図9 DXアンテナの試作品

図10 原田工業の試作品
図10 原田工業の試作品

図11 マスプロ電工の端末向けアンテナの試作品
図11 マスプロ電工の端末向けアンテナの試作品

図12 マスプロ電工の再送信装置(ギャップフィラー)向けアンテナの試作品
図12 マスプロ電工の再送信装置(ギャップフィラー)向けアンテナの試作品

大槻 智洋



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