【UWB会議】NICTがUWBのCMOSチップで送受信デモ,インパルスとマルチバンドはすみ分けへ

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2004/05/20 02:48
野澤 哲生
 情報通信研究機構(NICT)は2004年5月19日,京都市で開催中のUWB関連の国際会議/ワークショップ「Joint UWBST & IWUWBS 2004」で,0.18μmルールのCMOS技術で開発したUWB用送受信LSIによる無線利用の送受信デモを初公開した。このUWB用LSIは,NICTの前身である通信総合研究所(CRL)が2004年3月に試作したもの。試作品の発表時も送受信デモを実施したが,このときは有線経由で接続していた。UWBの無線伝送としては今回が初めてとなる。

 送受信デモは,DSインパルス(DS-UWB)型とマルチバンドOFDM(MB-OFDM)の各LSIでそれぞれ実施した。データ伝送速度は,DSインパルス型のLSIを使ったデモが6Mビット/秒,マルチバンド型のLSIによるデモが,320Mビット/秒である。マルチバンドOFDM型のデモではDVD映像を伝送した。

 インパルス型のLSIは,沖電気工業と三洋電機が共同で設計した。主要な部分は沖電気工業が設計し,三洋電機は電圧を制御するためのミキサの開発で協力した。一方,マルチバンドOFDMは,NECと三洋電機が開発した。ここでも三洋電機はミキサ部分の開発を担当した。

 近距離・高速通信向けUWB技術の標準化作業を行っているIEEE802.15.3aでは,DSインパルスを選ぶか,マルチバンドOFDMを選ぶかまだ決着がついていない。この点について,インパルス型LSIの設計に関わった沖電気工業 Silicon Solutions Company LSI Design Division RFIC Products Departmentの田野井 聡氏は「我々は低速の無線通信仕様を策定中のIEEE802.15.4aでの標準化を狙っている」として,両方式の対立からは距離を置く姿勢を示した。「想定している用途は,電池で動くような無線タグの端末,監視やモニタ用のカメラなど。こうした用途では電池の寿命をできるだけ長くしたいため,消費電力が小さいDSインパルスが,マルチバンドOFDMよりも優れている。無線タグなら,電池1個で2年ぐらいは動かせる」(同氏)。

インパルス型の受信側モジュール
インパルス型の受信側モジュール
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マルチバンドOFDMの送受信モジュール
マルチバンドOFDMの送受信モジュール
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