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「話し合いの途中だったのに」,三菱電機の元従業員が「相当の対価」で同社を提訴

2003/10/29 17:51
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 三菱電機の元従業員が,同社在籍時の発明に対する「相当の対価」を求めて2003年10月28日に同社を提訴した。フラッシュEEPROMに関する特許など5件について,約2億円の支払いを求めている。2003年10月20日に,キヤノンを元従業員が訴えるなど,このところ相当の対価をめぐる訴訟が後を絶たない(関連記事)。

突然,なぜ…

 今回の提訴について三菱電機は「元従業員と特許の買い取りや補償について話し合いを続けていた途中だった。訴えることは知らなかった。社内の規則に則った支払いは済ませたが元従業員との間に『解釈の違い』があった。まだ訴状を受け取っていないので,今後の対応については何も言えない」(広報部)とした。裁判に踏み切る前の話し合いの過程で,元従業員から具体的な要求金額が提示されていたかについても「詳細は言えない」(広報部)。一方,原告側も「訴状に書いてあること以上は話せない」(原告の代理人を務めるゆあ法律事務所)としている。なお,訴状には提訴に至る経緯として「被告がこれまで支払った金員以上の支払いを拒否したため,本件訴訟に至った。」とだけ記載されている(図1)

NAND型とAND型で利用

 本件特許の特許番号については「原告が誰だか分かってしまう」(ゆあ法律事務所)ため開示していない。訴状によると,今回のフラッシュEEPROMに関する特許の1つは「データの再書き込みと電気的に一括消去が行えるフラッシュメモリを実現するメモリ構造と基本動作を示したもの」(訴状)で,原告側は基本的な特許と位置付けている。もう1つの特許は「フラッシュメモリ基本特許を基本として,大容量化に適したトンネル現象での書き込みを行う」(訴状)もので,三菱電機のAND型と他社のNAND型フラッシュEEPROMで使われているとする。

※日経エレクトロニクスでは,「相当の対価」について規定する特許法第35条の改正に関する解説記事を2003年11月10日号に掲載する予定です。

(白倉資大)
訴状より
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