日立金属,金型用冷間ダイス鋼の新素材を開発
日立金属は,金型用ダイス鋼の新素材「SLD-MAGIC(エスエルディー・マジック)」を開発したと,2004年11月30日に発表した。従来材と比べて切削加工や表面処理がしやすい上,熱処理による寸法変化も小さいなど使い勝手が良い。冷間プレスに使う金型向け。2005年4月に販売を始める。
冷間ダイス鋼として広く使われているものには「SKD11」や,炭化物の量を減らしてSKD11よりも切削しやすくした「SKD11 改良鋼」などがある。最近は,自動車業界を中心に高張力鋼板(ハイテン)の使用比率が高まっているが,ハイテンは文字通り引っ張り強度が高いので,プレス加工する際,金型にかじり(ワークの一部が金型に付着すること)や摩耗が発生するケースが増えているという。
SLD-MAGICでは,合金の配合割合を見直すことでSKD11やSKD11 改良鋼を超える特性を実現した。ロックウェル硬さ(HRC)は62で,耐摩耗性は同社のSKD11 改良鋼「SLD8」の約1.35倍。金型寿命が大幅に伸びるという。使い勝手も(1)化学蒸着法による硬質セラミックス皮膜の密着性がSLD8と比べて約30%向上(2)熱処理による寸法変化がSLD8と比べて約40%低減(3)切削工具の摩耗量がSLD8と比べて低減――など改善した。(1)によって曲げや絞りといった加工時にワークのかじりが防げるほか,(2)によって手直し工数を,(3)によって加工時間や工具購入費を減らせる。(高野 敦)
連絡先: 同社特殊鋼カンパニー
電話: 03-5765-4390
URL: http://www.hitachi-metals.co.jp/

[図]SLD-MAGICと従来材の特性比較













