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青色LED,青紫色半導体レーザの発明者,
中村修二氏が講演,米国での近況を語る
(2000.6.22) |
青色LED,青紫色半導体レーザの発明者として知られる中村修二氏が来日し,国内メーカの研究者,技術者に向けて講演した。中村氏は日亜化学工業を退職後,2000年2月に米California州立大学Santa
Barbara校の教授に就任し,米国での生活を始めたばかり。今回は,日亜化学工業での研究生活,青色LEDの開発秘話などに加え,米国での近況,大学で感じたこと,日本の教育問題などに関して話した。以下,これらの一部を紹介する。(松本輝恵)
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| (写真:栗原克己) |
5〜10年後にはまた新しい発明をしたい
米国での生活は始まったばかりなので,正直言って,いまは新しいテーマを考えている余裕がない。言語や習慣などに慣れているところだ。青色関係の仕事は,もう基礎研究はないし,トレード・シークレットもあってやりづらいから,別のテーマを始めたい。だが,ブルーというと研究費がドバッと集まるから,こちらをやりながら新しいテーマを見つけようと思う。まずは研究費を集めないと,米国の大学では学生さえ雇えないから。落ち着いたら,誰もやっていないようなテーマを選んで,5年〜10年先くらいにはまた新しい発明をしたい。そのときは,ベンチャー企業も起こしたい。
米国の大学教授は豪邸に住む
米国の大学教授は,自分の研究成果でベンチャー企業を起こす。日本でも,こうした動きがちらほら始まってきたが,米国では一般的だ。教授が集まると,「株式をいつ公開しようか」,「あの優秀な学生をうちの会社に入れたい」なんて雑談が始まる。大学には週に1日,あとは会社で仕事というスタイルの教授も多い。だから,大学の周りには,ベンチャー企業がごろごろしている。そばにあれば,すぐ会社にいけるから。
大学教授がベンチャー企業を起こすときは,教え子を社長にして,自分は顧問として働く場合が多い。だから,優秀な学生がいると,教授の間で取り合いになることもある。日本でも米国でも大学教授の給料はそれほど変わらないけど,家に遊びに行ってみたら大違いだ。米国の大学教授は,ものすごい豪邸に住んでいる。ストック・オプションで,ある日10億円が飛び込んできて大金持ちになった,なんていう人もいる。
学生は国際会議でビジネス・チャンスを探す
教授がこういう状況だから、学生もベンチャー精神が旺盛だ。博士過程の学生は,国際会議へビジネス・チャンスをつかみに行く。なにかベンチャーを起こせそうな技術はないかと。日本の博士過程の学生は、卒業するための業績を残す場としかとらえてないだろう。自分の発表で頭が一杯な人が多い。
日本の入試制度は即廃止せよ
とにかく,日本の大学入試制度は即廃止すべきだと思う。若者を,偏差値で各大学に振り分けるなんて,不幸なことだ。私の大学の同級生でも、電子工学科を卒業したにもかかわらず、銀行や証券会社に入った人が何人もいた。結局彼らは電子工学が好きではなく,それを大学に入ってから気づいたのだった。
数年後すべての照明は半導体に
数年後には,世の中のすべての照明機器は半導体で作られるようになるだろう。青色LEDの発光効率が蛍光灯と同等レベルに達し,白色LEDが電球や蛍光灯を置き換えるからだ。現在の青色LEDの発光効率は電球並みだが,数年後には蛍光灯と同程度にまで向上するはずだ。LEDは消費電力が小さく,寿命も長い。現在は,まだ価格が高いので使用機器は限られているが,価格が低下すれば広く普及する。DVDも,将来はすべて青紫色レーザを使ったものになる。(談)
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