

書類が未完成のまま転職活動を開始、志望企業に出した書類では選考を通過できない――。そんな“最悪の事態”を避けるために、ある転職者の職務経歴書を2人のキャリアコンサルタントに見てもらった。チェックを受けた職務経歴書にはキャリアを書類でプレゼンテーションするためのポイントが盛り込まれている。2人のコンサルタントの異なる視点からの転職アドバイスとともに参考にしてほしい。 |

「株式上場業務」にチャレンジしたい
第1回目の相談者Bさんは、東証1部上場のメーカーで幅広く経理業務を経験してきた。30歳で独身。自分1人で業務を処理する自信はあるが、先輩社員も多くなかなかチャンスが巡ってこない。そこでベンチャー企業に転職して株式上場なども手掛けたいと思った。裏を返せば「強みのない」Bさんの職務経歴書が通用するか? |
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2人のキャリアコンサルタントが職務経歴書をチェック |
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| 「ベンチャーへの転職をお薦めします」 ケンブリッジ・リサーチ研究所 コンサルタント 小野寺 伸氏 |
「まず10年後の目標を定めるべき」 BizBrain コンサルタント 槐島 健氏 |
●推定年収 |
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| 年収550万円(現状維持) | ベンチャー 500万円(50万円ダウン) 外資・国内優良600万円(50万円アップ) |
●キャリア評価 |
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1. 補助ながら幅広い経理経験は貴重 2. メーカーの原価計算経験はプラス評価 3. 核となるキャリアが形成されていない |
1. 子会社経理を全部見た経験は生かせる 2. システム担当経験もプラス評価 3. 補助的業務に終始してしまっている |
| 補助ながら幅広い経理業務を経験したキャリアは貴重だと思います。しかし、「核」となるキャリアが形成されていないとも言えます。その点、少し物足りなさを感じます。 | ベンチャー企業希望という見方をすると、子会社経理を全部見た経験と経理システム担当で業務を分析した経験はプラス評価。ただ補助的業務に終始していた点は弱いですね。 |
転職ワンポイントアドバイス |
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| 「ベンチャーへの転職をお薦めする」理由 |
「まず10年後の目標を定めるべき」理由 |
| 上場審査を通じて、企業経営の根本を学ぶ貴重な経験が積めるはずです。上場準備を通じて、自分に大きな付加価値が生まれ、次のキャリアアップへのステップになるでしょう。 | 30代前半はキャリア形成上とても重要な時期。マネジメントを担う40代以降で方向転換は困難ですから、10年後のキャリア目標を定め、慎重に選択すべきだと思います。 |
●キャリアアップへ向けたアドバイス |
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| 将来、経営レベルのポジションを目指すのであれば「管理会計」が鍵を握るでしょう。現在の会社で「核」となるスキルを磨き、35歳でマネジャークラスの転職を狙う選択肢もあるかと思います。 |
大企業などの出資で資金を確保した上場予定企業が狙い目だと思います。経理の専任者を採用することが多く、大企業で補助的業務中心だった方にもチャンスが。その次に本格的なベンチャーに転職する手もあります。 |
職務経歴書作成のアドバイス |
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●ポイント |
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| 1. 冒頭にインパクトのある文章を書く 2. 自己PRは「強み」をアピールせよ 3. 管理会計経験はあれば記載 |
1. 自己PRが“経験談”になっている 2. 子会社経理、システム担当を強調 3. 柔軟性・自主性・実行力などをアピール |
| キャリアが7年ある方にしては、自己PRに訴求力がありませんでした。最後に自己PR文を記載するのではなく、冒頭に「志望動機」をまとめた方が得策だと思います。ERPパッケージはソフト名も記載しましょう。 |
自己PRは過去の“経験談”ではありません。経験を生かし「将来何ができそうか」アピールします。ベンチャー希望であれば、決算スキル、柔軟性・自主性などを、子会社経理・システム担当経験を通じて強調します。 |
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「本人の思いとニーズのズレ」
今回のポイントは「自己PR」文だった。Bさんは、自分の経験の中で「最も思いを込めた仕事」について書いた。ところが小野寺氏は「訴求力に欠ける」といい、槐島氏も「自慢話になっている」と指摘する。自己PRは、“自己ベスト”のアピールではなく、転職先で活躍できる資質を示すことが重要だ。自己PRを書くこと自体、相手のニーズに合致しているかどうかを考えながらまとめよう。槐島氏は「ジャパネットたかたのテレビショッピングのように購入者の視点に立った商品説明を参考にするとよい」とアドバイスする。 リニューアル後の職務経歴書
冒頭にインパクトのある文章を記載
自己PR文は「読み手のニーズ」を強く意識
私はこれまで、工場経理・子会社経理・連結決算・会計システムなど、さまざまな経理業務を経験してきました。この経験は急成長する御社の経理部門の充実に生かせると思います。現在担当している有価証券報告書作成の知識も、株式上場実務に直接役立つはずです。私は御社のようなベンチャー企業に勤務した経験はありませんが、連結決算・情報システムについては独学でマスターしました。これと同様に、今後も未経験の課題に対して、自ら学び対処する姿勢で乗り切れると自負しています。
子会社経理を強調 経理業務を全部自分でこなした経験を記載
ベンチャーで求められる「人事・総務」などの経験があれば記載
現地関連会社(売り上げ約○億円)の経理業務全般(担当者1名のみ)
・ 日常経理業務全般(伝票入力〜月次・年次決算書作成) ・ 関連会社社員の給与計算 ・ 関連会社の商業登記等の各種手続き ・ 年次決算業務(営業報告書、税務申告書の作成) システム担当を強調 業務の洗い出し、再構築経験を記載
ERPはソフト名を記載
2004年4月 本社経理部システム担当(兼務)
会計システムSAP R/3導入に伴う、各種設定および現場への導入 ・ 現状業務の分析(各部門の経理関連業務を調査して、ERPパッケージの業務フローに合致するよう業務フローを再構築) ベンチャーで求められる「柔軟性・自主性」を発揮した経験を記載
1998年6月 △△工場経理課配属
本社へのリポーティング業務 ・ 連結決算書用補助資料の作成 ※独学で連結決算を勉強したことが、本社経理部に評価され本社に異動 2004年4月 本社経理部システム担当(兼務) 会計システムSAP R/3導入に伴う、各種設定および現場への導入 システムの知識はなかったが、専門雑誌を講読して実務と並行して対処した。 「管理会計」の経験を記載
1998年6月 △△工場経理課配属
・ 原価企画用資料作成 2002年4月 本社経理部連結チーム ・ 業績分析リポートの作成補助(経営陣への報告用) 2004年4月 本社経理部システム担当(兼務) ・ 管理会計用アウトプットの設定 |
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日経エレクトロニクスの創刊1000号発行を記念して,同誌が100号ごとの節目に掲載してきた特集記事を振り返る。いずれも,社会と業界の将来像を見据え,次の時代の鍵になる技術を取り上げたものである。
アナログや計測など技術者が必要となる技術を,基本から学べるコンテンツを掲載します。
あの注目の製品の中身はどうなっているのか? そんな技術者の要望にお応えするために,製品を分解。その魅力を探っていきます。