医療現場のIT化や医療情報の標準化を目的とする日本医師会の研究事業プロジェクト。Online Receipt Computer Advantageの略称となる。日本全国の医師、医療関係機関向けにレセプト用コンピュータソフトウエア「日医標準レセプトソフト」などを開発する。

 日本医師会によると、日医標準レセプトソフトは2015年12月15日現在、1万5250施設で稼働するという。Linux(Ubuntu)で稼働するサーバー用プログラムとWindowsやMacOSで稼働するクライアント用プログラムで構成されており、プログラムは日本医師会が定める使用許諾契約に従ってオープンソースソフトウエアとして無料配布されている。日本医師会が発行する医療機関IDを日医標準レセプトソフトに設定しておけば、診療報酬点数などの最新情報を日本医師会のサーバーからネットワーク経由で取得して、日医標準レセプトソフトのマスター情報に反映することができる。ユーザー自身がソフトウエアをダウンロードして設定できるほか、日本医師会総合政策研究機構の認定サポート事業所が有償で導入・メンテナンス作業を提供している。

 ORCAではこのほか、介護保険制度の二次判定指標となる「主治医意見書」の作成を支援する「医見書」、介護報酬請求業務を支援する「給管鳥」、訪問看護の請求作業を支援する「訪看鳥」、メタボ健診のデータ提出を支援する「日医特定健康診査システム」、地域医療連携の紹介状作成を支援する「MI_CAN」といったソフトウエアを開発・配布する。