開発を指揮したピエール・ヴェルリンデン(Pierre Verlinden)副社長 兼 太陽光発電技術国家重点実験室 主任研究員
開発を指揮したピエール・ヴェルリンデン(Pierre Verlinden)副社長 兼 太陽光発電技術国家重点実験室 主任研究員
(出所:日経BP)
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 中国の大手太陽光パネルメーカーであるトリナ・ソーラーは12月3日、p型の単結晶シリコン型太陽電池セル(発電素子)で、工業レベルでは世界最高となる変換効率22.13%を実現したと発表した。

 同社の中国にある太陽光発電技術国家重点研究室が開発した。156×156mm2のセルで、実効変換効率22.13%を達成し、ドイツのフラウンホーファー研究機構(Fraunhofer ISE CalLab)の確認を得たとしている。

 従来の記録は、同じく同研究室による21.40%で、約1年で0.73ポイント向上させたとしている。

 今回のセルは、同社の高効率セル技術「Honey Plus」に、表裏両面のパッシベーションを採用したものとし、ボロンを添加したCz-Si基板上に作成した。

 同社によると、実験レベルでは、ニューサウスウェールズ大学が2cm四方のセルで変換効率25%を達成した例があるという。この記録に、工業レベルで2.87ポイント差まで近づいたと強調している。