韓国LG CNSが建設したメガソーラーの例
韓国LG CNSが建設したメガソーラーの例
(出所: LG CNS)
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 太陽光発電のEPC(設計・調達・施工)サービスなどを手がける韓国LG CNSは20日、山口県美祢市の新美祢に建設される出力55MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)の建設工事を受注したと発表した。

 プロジェクトの総額は約1700億ウォン(169億円)で、これには建設と運用の費用が含まれるという。工期は約18カ月の予定で、売電の開始は2018年5月を見込んでいる。

 太陽光パネル大手のカナディアン・ソーラーの投資案件で、同社がLG CNSに工事を発注した。カナディアン・ソーラーは、「山口新美祢プロジェクト」として建設・運用のために149億円のシニアおよび劣後ノンリコースローンを締結したと19日に発表している。

 プロジェクトファイナンスは、ハンファ・アセット・マネジメント社によってアレンジされた。満期は17年間である。

 今回のプロジェクトは、カナディアン・ソーラーにとって、日本で最大の投資案件となる。日本で稼働中もしくは開発している太陽光発電所の合計出力は597MWとなっている。

 一方、LG CNSが日本国内で建設を担当するメガソーラーの受注案件の実績は、今回の案件を含め、合計出力162MWになるという。これは韓国企業として最多としている(関連記事1)。

 新美祢のプロジェクトはLG CNSが日本で受注した案件として5つ目であり、完成後の規模としては国内の上位5件に入るという。これまでに島根県で10MW、広島県で33MWのメガソーラーを建設しており、現在稼働中という。

 LG CNSは、太陽光発電を将来の成長分野ととらえている。このため、社内で「スマートエネルギー事業部」を創設し、2017年のエネルギー事業を加速させるという。日本国内では現在、さらに100MW分のメガソーラー案件について交渉中としている。

 また、同社は地上設置の太陽光発電所以外にもエネルギー事業を拡大することを検討している。具体的には、水上設置の太陽光や風力発電、定置型蓄電池(ESS)などの事業を挙げている(関連記事2)。地域的にも、北米市場への展開を視野に入れているという。