新設したセンターハウス
新設したセンターハウス
(出所:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]
500kWの太陽光発電システム
500kWの太陽光発電システム
(出所:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]
ドーム式の野菜工場
ドーム式の野菜工場
(出所:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]

 福島県南相馬市で運営している教育・研修施設「南相馬ソーラー・アグリパーク」に11月末、新しいセンターハウスが完成した。同施設は、南相馬市と民間企業の出資により、2013年3月に竣工した。一般社団法人・あすびと福島(南相馬市)が運営する。

 「南相馬ソーラー・アグリパーク」は、東日本大震災の津波に被災した2.4haの農地を転用し、太陽光発電システム(500kW)と野菜工場(直径30m・ドーム2個)を敷地内に設置した。可動式の太陽光パネルや水力発電の仕組みを体験できる装置などもあり、再生可能エネルギーの仕組みや保守作業などを学習できる。

 これまで説明会や研修用には、簡易プレハブハウスと仮設トイレしかなかった。今回、市の交流拠点施設整備事業の補助金(約1億円)を受け、鉄筋コンクリートの建屋を新設した。2つの研修室のほか、カフェコーナーやラウンジなども備えた。

 「南相馬ソーラー・アグリパーク」では、これまで南相馬市内の小中学生3500人が総合学習などで訪れているほか、企業の研修も多く受け入れている。開館以来、県外や海外からも含めて1万5000人以上が利用している。

 太陽光発電システムの事業主体は福島復興ソーラー(東京都港区)で、同社には東芝が1億円を出資し、設計・施工も担当した。野菜工場の経営に関しては、地元の農業法人が担っている。太陽光発電の電力のうち、約100kW分を野菜工場に15円/kWhで供給し、400kW分を固定価格買取制度(FIT)により40円/kWhで電力会社に売電している。