太陽光向け蓄電池のグローバル市場に関する概況と成長見通し
太陽光向け蓄電池のグローバル市場に関する概況と成長見通し
(出所:Technavio)
[画像のクリックで拡大表示]

 英調査会社のTechnavio社は16日、太陽光発電システム向け蓄電池の市場が年間成長率(CAGR)16%以上で2020年まで成長するとの見通しを発表した。

 太陽光発電向け蓄電池のグローバル市場に関する概況と成長の見通しを、2016年から2020年までの期間で同社が調査し刊行した報告書によるもの。

 蓄電池技術に関しては、Liイオン電池、鉛蓄電池、ナトリウム系蓄電池と3つのセグメントを調査対象とした。

 2015年時点では、Liイオン電池が市場全体の37%を占めるという。Liイオン電池は相対的にエネルギー密度が高く、優れた充放電性能を持っており、ノートPC、スマートフォン、タブレット端末といった電子機器での採用が進んできた。同社は、今後、数年間に太陽光発電向けでもLiイオン電池が支配的になると見込む。

 地域に関しては、南米・北米、欧州・中東・アフリカ(EMEA)、アジア太平洋(APAC)の3つのセグメントで調査した。

 南米・北米地域では、太陽光発電向け蓄電池の市場が2016年から2020年まで年間14%で着実に成長すると予測する。この成長のほとんどは、スマートな太陽光発電や設備容量の増加によるもので、米国政府の太陽光発電に対する助成や補助金により、引き続き米国市場が支配的なシェアを占めるとしている。

 EMEA地域では、政府による様々な支援策の増加、太陽光発電のぼう大なポテンシャル、固定価格買取制度(FIT)のような優遇制度が、太陽光向け蓄電池市場の成長を後押ししているとする。