キヤノンは2016年12月19日、東芝メディカルシステムズの全株式を取得し子会社した(キヤノンのニュースリリース東芝メディカルのニュースリリース)。主要各国・地域の競争法規制当局からのクリアランス取得の審査がすべて完了したことをうけたもの。株式取得金額は約6655億円。

 キヤノンは2016年3月17日、東芝との間で、東芝メディカルに関する株式等譲渡契約を締結(関連記事1)。その後、競争法規制当局からのクリアランスの取得に向けて申請を行っていた各国・地域において、クリアランス取得が完了した。これを受けてキヤノンは、同契約に基づいて取得した新株予約権を行使。東芝メディカルの全株式を取得し子会社化する。

 キヤノンは2016年からの新5カ年計画において、ヘルスケア事業を次世代の柱の一つに成長させる方針を打ち出している(関連記事2)。東芝メディカルの子会社化により(1)新分野への進出の加速、(2)生産技術の共有によるさらなる品質向上、(3)開発力強化による事業領域の拡大、を中心とした効果が期待できるとしている。

 東芝メディカルは当面、現在の社名とブランドを一定期間維持しながら事業を継続する。社名などの変更については、詳細が決まり次第発表するという。