ハイブリッド発電所の立地
ハイブリッド発電所の立地
(出所:ユーラスエナジーホールディングス)
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起工式の様子
起工式の様子
(出所:ユーラスエナジーホールディングス)
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 ユーラスエナジーホールディングス(東京都港区)は、オーストラリアの風力発電業者であるWindlab Development社と共同で、同国初となる風力発電と太陽光発電設備、蓄電池システムによるハイブリッド発電所「Kennedy Energy Park」をクイーンズランド州に建設する。12月11日に起工式を開催した。2018年10月に運転開始する予定。

 ハイブリッド発電所は、単独の風力や太陽光発電と比べて天候による発電量の変動が小さい利点がある。現地は夜間に風が強く、日中は弱まる傾向があるため、風力と太陽光発電との補完関係が強く、一日を通じてより安定的に電力を供給できることが期待される。

 発電規模は58.2MWで、うち風力が43.2MW、太陽光が15MWで構成される。さらに、出力2MW/容量4MWhの蓄電池システムも設置する。風車はデンマークVestas社製(3.6MW)を12基、太陽光パネルは中国Jinko Solar製を5万5680枚配置した。

 売電先は、クイーンズランド州政府系の発電会社CS Energy社で2028年までの売電契約を締結した。オーストラリアの一般家庭約3万5000世帯の消費する電力を供給できると見込む。同社グループにとって、オーストラリアでの風力事業は3件目、太陽光は初となる。

 同国政府では、総発電量に占める再生可能エネルギーの割合を2020年に20%にする目標を掲げている。更に、2015年開催のCOP21におけるパリ合意のもと、2030年までに2005年比で温室効果ガスを26~28%削減を掲げている。