再エネは「主力電源」と明記

 太陽光発電協会(JPEA)は12月12~13日、都内で「JPEA創立30周年シンポジウム」を開催した。経済産業省 資源エネルギー庁 新エネルギー課の山崎琢也課長など、政策担当者や太陽光関連の大学研究者、企業関係者などが登壇した。

 経産省の山崎課長は、講演の冒頭、「政府は、再生可能エネルギーを明確に『基幹電源』と位置付けた。今年11月28日、総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会を開催し、2030年のベストミックスを議論した。この時の資料で、再エネを『主力電源に』と明記した。主力電源とは、基幹電源のこと。これまで講演などでは『再エネを基幹電源にする』と話してきたが、経産省の資料に明確に書かれたのは今回が初めて」と述べた(図1)。

図1●総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会・2017年11月28日資料
図1●総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会・2017年11月28日資料
(出所:経済産業省)
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 山崎課長は、「再エネは、世界的には『主要電源』としての地位を確立している。日本もこれを目指す」とした。ただ、今後、さらなる大量導入を実現していくには、「コスト競争力と長期安定電源化が条件になる。長期安定電源となるには、地域との共生、適正な事業運営、再投資が必要になる」と述べた。そして、「固定価格買取制度(FIT)の改正は、その第一歩になる。ただ、FIT制度は過渡期に過ぎず、今後は、FITから自立した事業モデルを真っ先に確立した事業者が次の太陽光市場を牽引することになる」との認識を示した。