紋別市弘道太陽光発電所の完成予想図
紋別市弘道太陽光発電所の完成予想図
(出所:スマートソーラー)
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紋別市の宮川良一市長(右から2番目)、日本アジア投資の下村哲朗社長(右端)、スマートソーラーの手塚博文社長(右から3番目)
紋別市の宮川良一市長(右から2番目)、日本アジア投資の下村哲朗社長(右端)、スマートソーラーの手塚博文社長(右から3番目)
(出所:スマートソーラー)
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 スマートソーラー(東京都中央区)は12月7日、北海道紋別市において設置容量15.7MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「紋別市弘道太陽光発電所」の安全祈願祭を開催し、建設工事を開始した。系統安定化対策として蓄電池を併設する。

 事業会社は、スマートソーラーと日本アジア投資(東京都千代田区)の2社が出資した「合同会社SS紋別1」となる。プロジェクトファイナンスを組成して資金調達し、2019年11月に売電を開始する予定。

 ハンファQセルズ製の多結晶シリコン型太陽光パネルを5万5104枚設置した。同製品は、塩害対応で出力285W/枚。ABB製の定格出力1MWのパワーコンディショナー(PCS)を13台設置した。年間発電量は、一般家庭5000世帯分に相当する1万6500MWhを見込んでいる。年間に9200tのCO2排出を抑制できる。

 短周期変動対策の目的でサムソンSDI製のリチウムイオン蓄電池(容量8.3MWh)を導入した。これにより、北海道電力の要求する「出力変動率・毎分1%以内」の制御を実現するという。

 敷地内には北海道電力の送電鉄塔があり、受変電所を設けて66kVに昇圧して連系する。発電した電力は北海道電力に売電する。売電単価は40円/kWh。

 35万9453m2の事業用地はオホーツク海から約3kmに位置する。一部は採石場跡地の緩やかな丘陵地になっている。本格的に造成せず土地なりに積雪対応の三次元タイプの架台を導入した。また、全ての設備機器に塩害を考慮した対策を施した。自然の湧水なども考慮し、最小限の地形変更と調整池を設けて自然災害にも配慮したという。